福岡ソフトバンクホークスが球界で先駆けて行ってきた「女性ファン」をターゲットとしたイベントの開催。2006年開催の「女子高生デー」から始まり、2014年に「タカガール♡デー」へ。そして今季から「ピンクフルデー」へと名称を変え開催されることが発表された。
長年ファンに愛されたイベントの名称をなぜ変更したのか……球団公式noteにつづられた、新名称に込めた想い、名称変更の理由を紹介していく。
「イベントの人気が名称を超えた」担当者が抱えた葛藤
ピンクフルデーについて球団公式noteに想いをつづったのは、広報担当の鳥原早貴さん。まず冒頭に「愛すべき"タカガール"の名前を変えるということは並大抵の決断ではありません」とファン同様、イベントを育ててきた球団職員にとっても愛着の湧いた名称であったことを記した。
きっかけは、イベント準備を進めていくなか「『タカガール♡デー』という名称は、本当にこのイベントにふさわしいものだろうか?」と、プロジェクトメンバーの間で生まれた疑問。
「コロナ禍で観客動員に苦戦していた昨シーズンも、最初に満員御礼となったのがタカガールデー。当初は女性をターゲットにして始まりましたが、イベント開始時から16年の時を経て世代・性別問わず全員が楽しめる人気イベントとなり、その知名度は鷹の祭典に次ぐ大型イベントへと成長しています。イベントの人気が名称を超えてしまったと言っても過言ではありません」
イベントの成長にあわせ、名称も進化させ、よりふさわしい名称でさらに多くのファンへイベントを届けることに踏み切った。
ファンからの公募で決定「ピンクフルデー」誕生
イベントの新名称はファンから募集し、1,545件ものアイディアが届いた。ファンから募集した理由について、
「タカガールデーは、他のイベントと比較して、チームの勝敗に関係なく来場者の満足度が高いイベントです。ピンク色に染められた球場内やバルーンの装飾など、徹底的に非日常の世界観を創出することで、ファンが主体的にそれぞれの楽しみ方でイベントを満喫してくれます。
このイベントは選手やチームが主役なのではなく、ファンが主役のイベントなのです。新名称は私たちだけで決めるのではなく、主役であるファンの皆さんと一緒に決めたいという結論になり、一般募集することにしました」と、鳥原さんは記す。
「イベント内容が伝わりやすい名称か」「全員が楽しめるイベント名称か」などを軸に絞っていき、その結果、タカガールデーの歴史と象徴であるピンク色と、満ちるという意味の「フル」をかけ合わせることで、球場がピンク一色に満ちるのはもちろん、来場した全員の「楽しい」や「感動」が満ちる1日になってほしいという想いを込めて「ピンクフルデー」に決定した。
最後に鳥原さんは、新名称への想いをこうつづった。
「名称変更をすることは、タカガール♡デーが終わるということではなく、タカガール♡デーがイベントの名称をも超え、誰でも楽しめるイベントに進化したということ。「ピンクフルデー」はファンと球団職員の想いが込められた名称であること、そして、名称が変わってもこれまでと変わらずファンの皆さんに最高の1日をお届けするイベントであるということです。新名称として始動する今年のピンクフルデーがどんな日になるのか、ぜひ楽しみにしていてください」
「ピンクフルデー2023」は5月20日(土)・21日(日)対埼玉西武ライオンズ戦で開催。ピンクフルデー2023特設サイトでは当日のイベント情報などを続々と公開中。
今回一部抜粋して紹介した、福岡ソフトバンクホークス公式noteにある鳥原さんの全文もぜひ読んでみて欲しい。
「ファンから長く愛された「タカガール♡デー」を卒業。新名称に込めた想いとは」
文・池田紗里
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