「日本一のサステナブル・スタジアム」を目指す楽天生命パーク宮城のイベント 「スポーツの未来を共に創ろう」を体験

パ・リーグインサイト 本間奈保子

2022.7.6(水) 22:03

左から、日本ブラインドサッカー協会の宮島大輔さん、山川聖立選手、岩﨑達郎コーチ、戸村健次コーチ、内田佳選手【筆者撮影】
左から、日本ブラインドサッカー協会の宮島大輔さん、山川聖立選手、岩﨑達郎コーチ、戸村健次コーチ、内田佳選手【筆者撮影】

「日本生命セ・パ交流戦2022」の最終日となった6月12日、楽天生命パーク宮城で行われた楽天イーグルスと読売ジャイアンツの第3回戦において、「スポーツの未来を共に創ろう」をテーマにしたファンイベントが開催された。

 楽天グループは創業25周年を機に、環境に配慮したグリーンな未来を呼びかける「Go Green Together」プロジェクトを始動。楽天イーグルスでは現在、「日本一のサステナブル・スタジアム」を目指し、野球を通じて環境・社会・地域の3つのテーマを軸に、社会課題の解決に取り組んでいる。

 イベント当日は、サステナビリティを中心に、ダイバーシティ、インクルーシビティなど、「より良い未来」をテーマにしたイベントやアクティビティ、展示を実施。今できることを考え、学べるさまざまなコンテンツを実際に体験してきた。

感覚を研ぎ澄まし、音と声でコミュニケーション

【筆者撮影】
【筆者撮影】

 視覚に障がいのある人に向けて考案されたブラインドサッカー®の体験会を開催。日本ブラインドサッカー協会から山川聖立選手、内田佳選手、宮島大輔さんが来場し、楽天イーグルスアカデミーの戸村健次コーチ、岩﨑達郎コーチにレクチャー。

 まずは、アイマスクを装着した状態でガイド役の言葉の指示を頼りに準備運動を行なう。「瞬時に言葉で伝えるのは難しい」と戸惑いながらも、「投手がやるストレッチで、右腕を左に伸ばす動き」「次はその逆腕」などと声をかけて行った。

【筆者撮影】
【筆者撮影】

 アイマスクをした状態でのPKチャレンジでは、音の出るボールとゴール裏にいるガイドの声に聴覚を研ぎ澄ますも、「音は聞こえるけれど、それがどこからなのかがわからない」(戸村コーチ)と悪戦苦闘。両コーチ共になんとかゴールを決めて見せた。内田選手は「見えている人と見えていない人がそれぞれ協力してプレーすることができる」と、ブラインドサッカー®の魅力を話し、岩﨑コーチは「いい経験になった。コミュニケーションは大事なので、スクールでも生かしていきたい」と意気込んだ。

着なくなったユニフォームをアップサイクル

【筆者撮影】
【筆者撮影】

 ファンから古くなったユニフォームを回収し、新たな製品にアップサイクル。チームを応援するグッズなどに生まれ変わるそう。

 マンガやフォトスポットで楽しみながらLGBTQ+や多様性を考える。

【筆者撮影】
【筆者撮影】

 LGBTQ+や多様性に関する理解促進を図るため、マンガやパネルを設置。レインボーフラッグをモチーフにしたフォトスポットも。

(C)Rakuten Eagles
(C)Rakuten Eagles

 ファンから寄せられたメッセージが書かれたスタジアムの看板にスマートフォンをかざすと、楽天イーグルスの選手が浮かび上がるARコンテンツゲームを用意。タイミングを合わせてボールをキャッチするというルールだ。楽天カードマンが出た人はラッキー!

持続可能なスタジアムへ! エコステーション

【筆者撮影】
【筆者撮影】

 球界では初となる「エコステーション」を球団創設当初から設置し、ゴミ分別回収の推進や啓蒙活動を行っている。紙資源やプラカップ、割り箸のリサイクルや、ゴミ焼却効率の向上によるCO2削減を目指している。

パラアスリートによる始球式

(C)Rakuten Eagles
(C)Rakuten Eagles

 始球式には、東京パラリンピック自転車競技日本代表の藤井美穂さん(楽天ソシオビジネス)が登場。キャッチャーに向けて力強く投げ込んだ藤井さんは、「最初はキャッチャーまで届くかどうか不安でしたが、なんとか真っすぐ投げることができました。観客席からの拍手がとっても温かくてうれしかったです。

 自転車はまだまだメジャーじゃない競技なので、会場がいっぱいになっていることがあまりなくて、野球はやっぱりすごいなと思いました。そんな環境で今日投げることができて本当に幸せです。この先、もっとみんなで一緒にスポーツを楽しめる未来がくればいいなと、壁なく、誰でも、見るのもいいし、やるのもいいし、どんな楽しみ方でもいいというところがスポーツの魅力でもあると思っています」と声を弾ませた。

 試合は2回裏に楽天イーグルスの辰己涼介選手が球団史上初、そしてNPB史上21人目となる1イニング2本塁打を放つなど、一挙9得点。先発した則本昂大投手は7回2失点でプロ通算100勝目を達成した。

 則本昂大投手は今回のイベントに際して、

「僕自身は両親の協力もあってやりたいことをやらせてもらえる環境で育ててもらいましたが、やりたくてもやれなかった友だちもいて、環境が違えば同じ世界で切磋琢磨できていたと思うと寂しさもあります。
これからも子どもたちが夢や目標を追いかけ、好きなことをやれる環境をつくれる立場にありますし応援したいと思います」とコメントを寄せた。

「スポーツの未来を共に創ろう! Rakuten DAY」は6月26日にノエビアスタジアム神戸で行われるサッカーJ1リーグ、ヴィッセル神戸と浦和レッズの試合でも開催。また、楽天イーグルスは、楽天生命パーク宮城で7月10日に「サステナブルデー」を開催予定で、今後もさまざまな企画を通して、日本一のサステナブル・スタジアムを目指していく。

文・本間奈保子

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パ・リーグインサイト 本間奈保子

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