田中将大も思わず脱帽したオコエ瑠偉の守備。「バズ動画」から2021年を振り返る【東北楽天編】

パ・リーグ インサイト

2021.12.8(水) 18:30

東北楽天ゴールデンイーグルス・田中将大投手(左)とオコエ瑠偉選手(右)(C)パーソル パ・リーグTV
東北楽天ゴールデンイーグルス・田中将大投手(左)とオコエ瑠偉選手(右)(C)パーソル パ・リーグTV

 動画配信サービス「パーソル パ・リーグTV」の公式YouTubeチャンネルでは、熱いパ・リーグをさらに盛り上げるべく、日々多くの動画を配信している。そこで今回は、今季の公式YouTubeチャンネルの再生数からファンの関心が高かったシーンを編集部がピックアップ。熱戦を演じた2021年のパ・リーグの名シーンを動画で振り返る。今回は2年連続で3位に食い込んだ東北楽天から、成長の兆しを見せたオコエ瑠偉選手の127万回再生されている動画をチョイス!

オコエが好守連発『田中将大を救う』

 9月3日に行われた東北楽天対埼玉西武の一戦、この日の先発はエース・田中将大投手。1点リードの3回表、1死から呉念庭選手の打球がオコエ選手が守るセンター後方を襲う。ぐんぐん打球が伸び、打球の行方を見守る観衆が長打を確信した次の瞬間。猛スピードで走るオコエ選手が打球に追いつき、フェンスに激突しながら白球をつかんだ。これには田中将投手も脱帽し、そのプレーを讃えた。

 しかし実はこの気迫あふれる守備には、オコエ選手の「悔しさ」をバネにした覚悟が現れていた。このプレーからおよそ2週間前の埼玉西武戦、オコエ選手は後半戦から2年ぶりにスタメンを獲得した。すると2試合連続で先制打を放つなど「打」でいきなり存在感を示す。しかし一方の守備ではライトを守るが、守備範囲の際どい打球に対して消極的な姿勢を見せ、安打を許してしまった。外野手の選手層が厚い東北楽天。オコエ選手は2打席目に立つことなく、代打を告げられてしまった。

 オコエ選手といえば、俊足を生かした躍動感あふれる「守備」も大きな魅力だ。チームの中で存在感を示すために、守備面でのアグレッシブな姿勢を石井一久監督は求めていたからこその交代宣告だったのかも知れない。試合は3日の埼玉西武戦に戻り6回表、オコエ選手の前方に打球が。今度は落球を恐れず一直線に走り、しっかりと打球をグラブに収めた。シーズン終盤は出場も減少してしまったが、確実にチャンスはつかんだオコエ選手。12月1日には「左膝関節軟骨欠損症に対する自家軟骨移植術」を受け、リハビリの状況を見ながら復帰を目指していくとしている。この壁も乗り越え、チャンスをつかめるか。

文・小野寺穂高

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