山本由伸投手は9月18日の埼玉西武戦で今季14勝目をマーク。勝ち星、防御率、奪三振数でリーグトップの成績を収めるなど、圧倒的な投球を見せている。では逆に、自身11連勝中とまさに「難攻不落」とも言える山本投手に対して好成績を残しているのは一体誰なのか。対戦成績を見ると後半戦で波に乗る、とあるチームが浮かび上がってきた。
実は苦手としている? 対戦防御率が悪いのは千葉ロッテ打線
まずは本格的に先発に転向した2019年から、ここ3年間のパ・リーグ5球団との対戦防御率を見ていこう。(以下、成績はいずれも9月24日の試合終了時点)
今季と昨季はそれぞれ千葉ロッテ戦で最も防御率が悪くなっている。負け星こそ3年間で2つと少ないが、防御率から見ると他球団に比べて打ち込まれている印象だ。実際、今季登板イニング数以上の安打を許しているのは千葉ロッテだけとなっている。
千葉ロッテといえば、現在オリックスと首位争いを繰り広げる好敵手。残り23試合の中、先発ローテーション次第では山本投手と千葉ロッテが対戦しない可能性もあるが、シーズン佳境の天王山や「パーソル CS パ」で当たることになれば、見逃せない一戦となることは必至だ。
通算対戦成績で好相性を見せるのは
ではその千葉ロッテ打線にフォーカスし、カギを握る選手を探っていこう。
山本投手と10打数以上対戦経験のある選手で対戦打率が3割を超えている選手を並べてみた。二軍での調整が続く井上晴哉選手を除くと、他4選手は今季もチームの主力として試合に出場している。
実際に今季千葉ロッテ打線が山本投手から放った14安打の内、10安打はこの4選手のバットから飛び出したものだ。この数字は彼らが山本投手攻略のカギを握っていることを物語る。これだけ役者揃いの鴎打線は、山本投手にとって大きな脅威であろう。
山本由伸から本塁打を最も放っている男
その鴎打線の主軸を担うレアード選手は、今季山本投手から2本、通算で3本の本塁打を放っている。山本投手から3本塁打を記録している打者は12球団を見渡しても他にいない。つまりレアード選手は「山本由伸から最も本塁打を放っている男」。山本投手からすると、レアード選手の寿司パフォーマンスは強く印象づいているに違いない。
山本由伸vs鴎打線。勝負の行方は?
ここまでは山本投手攻略のカギを握る千葉ロッテ打線のキーマンを見てきた。データでは千葉ロッテ打線に分があるように見えるが、山本投手は現在自身11連勝中と最高の状態にあると言える。そんな両者が相まみえる時、どんな展開が待ち受けているのだろうか。
天王山はもちろんのこと、「パーソル CS パ」では「1勝」で流れが大きく変わる。単に相性の良さだけでは測れない戦いが繰り広げられることだろう。パ・リーグの最終盤を大いに賑わせそうなこの対決。ぜひ注目して見ていただきたい。
文・小野寺穂高
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