川島慶三(かわしま・けいぞう)/内野手
#99/1983年10月5日生まれ
171cm・74kg/右投右打
佐世保実業高校から九州国際大学を経て2005年の大学・社会人ドラフト3巡目で北海道日本ハムに入団。打っては様々な打順、時には代打をこなす器用さを見せ、守っては内野すべてのポジションで堅実なプレーを披露。攻守にユーティリティーぶりを発揮するベテラン内野手だ。
プロ入り後の2年間は34試合の出場にとどまったが、2008年シーズン前にトレードで東京ヤクルトに移籍すると、前年を大きく上回る121試合に出場。翌年も118試合の出場で自身初の規定打席到達を果たすと、キャリアハイの12本塁打を放つなど大きく打撃成績を伸ばし、新天地で飛躍を遂げた。しかし翌年以降は故障に悩まされ、2013年には101試合に出場するも、打率.213と苦しい成績に終わる。続く2014年7月22日、自身2度目となるトレードで福岡ソフトバンクに加入した。
2015年は77試合で打率.274を記録。2016年は再び故障に見舞われたものの、翌年には81試合の出場で打率.264、5本塁打と見事なカムバックを果たす。1・2番、あるいはクリーンナップの後ろを任されると、随所に勝負強さを発揮。対左投手の相性の良さからサウスポー先発時にスタメンを務めるなど、スター揃いのチームの中で貴重な役割を果たした。
2020年、川島選手はかつてのチームメイトであるバレンティン選手に背番号「4」を譲り、新たに「99」番を背負うこととなる。シーズン中は二遊間の先発が目まぐるしく変わる中、二塁手として38試合に出場。6月25日の初先発時に起用された2番をはじめとしてさまざまな起用に応え、10月2日の北海道日本ハム戦では自身初の4番も経験。15年目にしてさらに活躍の場を広げる、充実のシーズンとなった。
2回のトレードを経てたどり着いた福岡ソフトバンクで16年目のシーズンを迎えることとなった川島選手。在籍歴は北海道日本ハム(2年)、東京ヤクルト(7年)を上回る8年目となり、すっかりホークスのイメージも定着した。ベンチでの声出し、外国人選手とのコミュニケーションといったムードメーカーの役割から、堅実な守備、ときには打線の中心をこなす打撃センスと、さまざまな仕事をこなす球界屈指のユーティリティーぶりで、チームの日本シリーズ4連覇を支えてきた。日本一の球団が誇る、日本一のバイプレーヤーの活躍に今後も注目だ。
【2020年一軍成績】
59試合 162打席36安打4本塁打9打点 打率.263 出塁率.369 OPS.748
文・成田康史
川島慶三選手をもっとよく知るために。パ・リーグ インサイトの過去の記事
・鷹川島、背番号変更は自ら申し出 異国で戦うバレンティンに感銘&男気「彼をリスペクト」
2019年オフ、背番号の変更に伴いコメントを発表。かつてのチームメイトであるバレンティン選手に背番号を譲った川島選手の思いがうかがえる。
・連日の劇的サヨナラ! 川島慶三がチームを救うサヨナラ適時打で福岡ソフトバンクが開幕3連勝
2021年シーズン開幕3連戦の3戦目、サヨナラの好機で代打には川島選手。シーズン初打席ながらきっちりタイムリーを放ち、見事サヨナラ勝利を飾った。
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