川島慶三~こなした仕事は数知れず。鷹が誇るバイプレイヤー~(福岡ソフトバンクホークス)【インサイト的選手名鑑】

パ・リーグ インサイト 成田康史

2021.7.22(木) 12:00

福岡ソフトバンクホークス・川島慶三選手(C)パーソル パ・リーグTV
福岡ソフトバンクホークス・川島慶三選手(C)パーソル パ・リーグTV

川島慶三(かわしま・けいぞう)/内野手

#99/1983年10月5日生まれ
171cm・74kg/右投右打


 佐世保実業高校から九州国際大学を経て2005年の大学・社会人ドラフト3巡目で北海道日本ハムに入団。打っては様々な打順、時には代打をこなす器用さを見せ、守っては内野すべてのポジションで堅実なプレーを披露。攻守にユーティリティーぶりを発揮するベテラン内野手だ。

 プロ入り後の2年間は34試合の出場にとどまったが、2008年シーズン前にトレードで東京ヤクルトに移籍すると、前年を大きく上回る121試合に出場。翌年も118試合の出場で自身初の規定打席到達を果たすと、キャリアハイの12本塁打を放つなど大きく打撃成績を伸ばし、新天地で飛躍を遂げた。しかし翌年以降は故障に悩まされ、2013年には101試合に出場するも、打率.213と苦しい成績に終わる。続く2014年7月22日、自身2度目となるトレードで福岡ソフトバンクに加入した。

 2015年は77試合で打率.274を記録。2016年は再び故障に見舞われたものの、翌年には81試合の出場で打率.264、5本塁打と見事なカムバックを果たす。1・2番、あるいはクリーンナップの後ろを任されると、随所に勝負強さを発揮。対左投手の相性の良さからサウスポー先発時にスタメンを務めるなど、スター揃いのチームの中で貴重な役割を果たした。

 2020年、川島選手はかつてのチームメイトであるバレンティン選手に背番号「4」を譲り、新たに「99」番を背負うこととなる。シーズン中は二遊間の先発が目まぐるしく変わる中、二塁手として38試合に出場。6月25日の初先発時に起用された2番をはじめとしてさまざまな起用に応え、10月2日の北海道日本ハム戦では自身初の4番も経験。15年目にしてさらに活躍の場を広げる、充実のシーズンとなった。

 2回のトレードを経てたどり着いた福岡ソフトバンクで16年目のシーズンを迎えることとなった川島選手。在籍歴は北海道日本ハム(2年)、東京ヤクルト(7年)を上回る8年目となり、すっかりホークスのイメージも定着した。ベンチでの声出し、外国人選手とのコミュニケーションといったムードメーカーの役割から、堅実な守備、ときには打線の中心をこなす打撃センスと、さまざまな仕事をこなす球界屈指のユーティリティーぶりで、チームの日本シリーズ4連覇を支えてきた。日本一の球団が誇る、日本一のバイプレーヤーの活躍に今後も注目だ。

【2020年一軍成績】
59試合 162打席36安打4本塁打9打点 打率.263 出塁率.369 OPS.748


文・成田康史

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