2月20日、金武町ベースボールスタジアムで行われた楽天と北海道日本ハムの練習試合は、6対3で北海道日本ハムが勝利した。

　北海道日本ハム打線は初回から楽天先発の田中将大投手をとらえる。2番・中島卓也選手と3番・西川遥輝選手の連打で1死1、2塁の好機を作ると、昨季リーグ打点王の4番・中田翔選手が低めの変化球をレフトスタンドに運び、これが先制の3ランホームランとなった。続く大田泰示選手にも安打が出て、田中将投手から4連打。クリーンナップの好調さを見せた。

　一方先発のマウンドに上がったのは吉田輝星投手。初回、辰己涼介選手に二塁打を打たれると、2番・小深田大翔選手に直球をセンター前に弾き返され1点を失うが、その後は立ち直りを見せて、3回を4安打2奪三振1失点でまとめた。

　4回からは育成の長谷川凌汰投手がマウンドに上がり、2イニングを投げ1安打1四球無失点の好投で、支配下登録に向けてアピール。6回裏は3番手・立野和明投手が2者連続三振を含む3者凡退に抑える。

　投手戦が続く中、再び試合が動いたのは7回表だった。2死2塁から1番・松本剛選手のセンター前適時打で1点を追加する。さらに9回表、楽天・森原康平投手を2死満塁と攻め立てると、途中出場の今井順之助選手がセンター前に鋭く弾き返し、貴重な2点を加えて3点差にした。

　北海道日本ハムは7回裏からドラフト1位の伊藤大海投手を起用。味方のミスなどで2死2塁のピンチを招くと、途中出場の武藤敦貴選手と渡邊佳明選手に連続長短打を許し、2点を失う。しかし8回裏は3者凡退、9回裏も無失点に抑えて試合を締めた。

　勝利した北海道日本ハムは主力の中田選手が本塁打、大田選手が2安打と存在感を発揮。レギュラーを狙う松本選手は2安打1打点、今井選手も1安打2打点とバットでアピールした。ルーキーの伊藤投手は3回2安打1奪三振2失点と奮闘。

　敗れた楽天は田中将投手が注目の日本復帰後初登板。初回こそ被弾したものの、2回表は3者凡退に仕留め、2回を4安打2奪三振3失点だった。2番手で登板したドラフト1位ルーキー・早川隆久投手は2イニングを投げ、1安打3奪三振の無失点と抜群の投球を見せた。

　 １２３４５６７８９ 計
日 ３０００００１０２ ６
楽 １０００００２００ ３

日 吉田輝星-長谷川凌汰-立野和明-伊藤大海
楽 田中将大-早川隆久-瀧中瞭太-高田孝一-菅原秀-森原康平

文・巴 寛道