ドラフトの成果が出るのは5年後? 12球団「2015年入団組」の現在地から検証

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2020.10.20(火) 06:50

埼玉西武・多和田真三郎、オリックス・吉田正尚、横浜DeNA・今永昇太(左から)※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)
埼玉西武・多和田真三郎、オリックス・吉田正尚、横浜DeNA・今永昇太(左から)※写真提供:Full-Count(写真:荒川祐史)

ドラフト1位では吉田正が球界を代表する打者にまで成長

 2020年のドラフト会議は10月26日に開催される。10月12日には高校生、大学生の「プロ野球志望届」の提出が締め切られ、今年は高校生で216人、大学生は159人、史上最多の計374人が届を提出した。

 毎年多くの新人選手たちがプロの世界に飛び込んでくるプロ野球の世界。即戦力としてルーキーイヤーから活躍する選手がいれば、育成の期間を経て数年後に頭角を現す選手もいる。ドラフトの成果が表れるのは5年後とも、10年後とも言われる。そこで、5年前の2015年のドラフト会議を回顧。5年経ったここまで、各球団でどれだけの成果が出ているか、検証してみよう。

【2015年のドラフト1位】
○セ・リーグ
東京ヤクルト 原樹理投手
巨人 桜井俊貴投手
阪神 高山俊外野手
広島 岡田明丈投手
中日 小笠原慎之介投手
横浜DeNA 今永昇太投手

○パ・リーグ
福岡ソフトバンク 高橋純平投手
北海道日本ハム 上原健太投手
千葉ロッテ 平沢大河内野手
埼玉西武 多和田真三郎投手
オリックス 吉田正尚外野手
楽天 オコエ瑠偉外野手

 2015年ドラ1で最も結果を残しているのはオリックスの吉田正だろう。ここまでパ・リーグ打率トップに立ち首位打者が見えており、球界屈指の強打者に成長した。横浜DeNAの今永も入団から4年間、先発として活躍。2度の2桁勝利をマークしているが、10月に左肩のクリーニング手術を受けた。

 阪神の高山は新人王に輝いたが、その後は低迷。福岡ソフトバンクの高橋純は昨季中継ぎとしてブレークしたが、今季は右肘の故障などで今季は1軍未登板となっている。埼玉西武の多和田は2018年に最多勝に輝くも、自律神経失調症で2019年途中から離脱が続いている。巨人の桜井は今季1軍で17試合に登板、北海道日本ハムの上原も6試合に先発している。

オリックスは2位以下でも大城や近藤大らが入団、千葉ロッテや福岡ソフトバンクは物足りないか

 では、球団毎に2位以下の主な選手も見ていこう。上々の成果を残しているのは、吉田正が1位指名だったオリックスか。2位で近藤大亮が入団し、3位では内野の主力となった大城滉二を指名。5位の吉田凌、10位の杉本裕太郎も現在1軍の戦力となっている。

 セ・リーグでは、阪神で5位の青柳晃洋が先発ローテを担う。巨人は7位指名の中川皓太が中継ぎとしていい働きを見せ、育成1巡目だった増田大が走塁のスペシャリストに。広島では5位の西川龍馬が主力に成長した。

 横浜DeNAは3位の柴田竜拓、4位の戸柱恭孝も1軍の戦力に。中日は5位の阿部寿樹が正二塁手に定着し、4位の福敬登が救援陣に不可欠な存在に。3位の木下拓哉もスタメンマスクを被る機会をここに来て増やしている。東京ヤクルトは高橋奎二が先発を担うものの、やや苦しい成果か。

 パ・リーグの楽天は、1位のオコエは目立った成績は残せていないが、3位の茂木栄五郎や5位の石橋良太、6位の足立祐一は1軍でプレー。北海道日本ハムでは加藤貴之や平沼翔太、埼玉西武では本田圭佑や川越誠司が1軍の戦力になる。

 千葉ロッテは4位の東條大樹が中継ぎ陣の一角を担うものの、1位の平沢をはじめ、物足りない成果に。福岡ソフトバンクは6位の川瀬晃が今宮の抜けた遊撃手で起用されているが、ドラフト全体としての成果はやや乏しいか。

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