こんなタイミングだからこそ前向きに、元気に
オリックスが2020年夏の試合日程告知として制作した「オリ達は、野球を愛ス‼︎」がキャッチコピーのポスター。このキャッチコピー、選手たちの眩しい笑顔や弾ける表情、色使いなどすべてがとにかく明るく楽しい。球団公式TwitterやInstagramで公開されるやいなや、ファンの間でも話題となった。
印象に残るこのポスタービジュアルはどのような経緯で制作されたのか。球団のホームページやSNS、ビジョンの映像、公式YouTube「BsTV」の運営、ポスター作成などクリエイティブを一括して担う、事業企画部宣伝グループの後藤俊一さんにお話をうかがった。
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ーー「オリ達は、野球を愛ス!!」のポスタービジュアルはどのようにして生まれたのでしょうか?
「今年はコロナの影響でイベントが多数中止になってしまったこともあり、8月に打ち出すイベントがなかったんです。そこで、広く夏のシーズンをお知らせするようなポスターを作ろうと思ったのが始まりです。また、昨年の夏に「夏は野球にかぶりつけ!!」という選手がスイカをかじっているポスターを作ったのですが、それがとても好評で第2弾を作りたいとも思っていました」
ーー「野球を愛ス!!」ポスターから創出したかった盛り上がりなどを教えてください
「チームに元気がなかったからこそ、前向きで元気なポスターにしたいなと。あと、今年はコロナ禍で迎える夏だったので、楽しそうな夏の感じが出せればいいとも思いました」
ーーたしかに、このポスターを見ていると選手たちの表情にこちらまで笑顔になってしまいます。選手の表情はどのように引き出しているのでしょうか?
「これまでもシーズン中にも関わらず、このような撮影をその都度お願いし協力してもらっているので、撮影に慣れている選手が多く、みなさんとても上手に表情を作ってくれるんです。これまでの撮影で、戦隊ヒーローがテーマだったり、いろんなパターンでの撮影をお願いし応えてきてくれたというのも、撮影に慣れている理由の一つかと思います。選手たちは最初はリクエストに対して『えー!』となりますが、いざ撮影となるとやはりお客さんの前でプレーするプロなのでビシッと決めてくれます。本当に選手たちの協力のおかげで成り立っています」
ーー特に表情を作るのが上手い選手はいますか?
「セルフプロモーションが上手い選手ばかりなので、みなさんすごくいい表情を作ってくれましたが、その中でも山崎福也選手は、今回のポスターの意図をしっかり汲み取っていただいて、ウィンクしてくれたりいろんな表情を見せてくれました。鈴木優選手はモデルのような顔立ちとスタイルなので、撮影中ほれぼれしながら見ていました(笑)。京セラドームでの試合前に撮影したので、タイミングが合わず撮影できなかった選手もいます」
ーー選手それぞれの帽子の被り方などはどのように決めているのですか?
「選手それぞれのキャラクターやイメージを元に、『ヤンチャな感じで被ってみましょう』『前髪ちょっとだけ出してみましょう』などデザイナーさんと一緒に現場でリクエストを出しています」
バファローズだからこそ作れるクリエイティブを
ーースイカやアイスを使ったポスターにしよう! という発想はどこから?
「思いつきです(笑)。こんなのできないかなぁ、こんなの面白いかも! というアイデアはどんどん湧いてくるんです。思いついたらやりたいことがどんどん膨らんでいって、デザイナーさんに依頼をして、小道具を準備して……という流れです。昨年使用したスイカは、本物のスイカに直接ペイントしてボール柄のスイカを作りました。他球団では真似できない、と言ったら少しおおげさですが、そんなポスターができればいいなと思いながらやっています」
最後に「一人でも多くのバファローズファンが増えることを願って一生懸命クリエイティブを考えていますので、そちらもぜひ注目してみてください!」と後藤さん。
ポスタービジュアルやキャッチコピーから受ける球団からのメッセージは、ファンにとってはとても大切で心動かされるほど力のあるもの。バファローズだからこそ作れるクリエイティブで、どのようにシーズンを盛り上げ楽しませてくれるのか、これからも注目していきたい。
◇撮影の裏側をオリックス公式有料モバイルサイト「BPB」にて公開中!
https://sp.buffaloes.co.jp/entertainment/
文・池田紗里
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