【MLB】勝利の方程式で活躍の平野佳寿 球団社長が“予言”「今季途中で守護神も…」

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2018.4.10(火) 22:59

ダイヤモンドバックス・平野佳寿投手
ダイヤモンドバックス・平野佳寿投手

開幕から10試合で7試合に登板「追い込んだらスプリットで三振を取れる」

ダイヤモンドバックスの平野佳寿投手が9日(日本時間10日)、敵地ジャイアンツ戦に登板し、1点を失ったものの今季3ホールド目を記録した。オリックスでは昨季までクローザーを務めたが、開幕前日にトロイ・ロブロ監督からセットアッパーを託された右腕。ダイヤモンドバックスのデリック・ホール社長は日本人右腕の実力を高く評価し、今季途中でクローザー転身の可能性も明らかにしている。

今季は開幕から10試合で8勝2敗と好スタート。強豪揃いのナ・リーグ西地区で首位を独走するダイヤモンドバックスで平野投手は存在感を示している。

この日のジャイアンツ戦では8回から2番手で登場。1失点を許したが、代打サンドバル選手を速球で空振り三振に斬り取った。

2014年にパ・リーグでセーブ王に輝いた平野投手は、昨季防御率1.27のアーチー・ブラッドリー投手、レイズからトレードで加入したブラッド・ボックスバーガー投手と勝利の方程式を形成している。

「今年のFA市場の動きは異常だった。まだ実力者がFAで残っている。自分でも説明がつかないほどだが、その中で我々の動きは迅速だった。クローザーと外野手という補強ポイントを埋めることができた。戦力強化資金に限りがある中、三角トレードで外野手ソーザを獲得した。ソーザはあと3年間契約を残している。経済的な負担も軽い上に、若くてスピードもあるし、強肩だ。我々の哲学に合っている。

そして、ブルペンの補強にも満点をつけたい。ヒラノとボックスバーガーを獲得することができた。日本とアメリカでそれぞれセーブ王の実績を持つ2人を獲得し、早い段階でブルペンを固めることができた。先発5人の顔ぶれはメジャー屈指と言える。そこに平野、ブラッドリー、ボックスバーガーという救援陣が揃ったんだ」

そう語りながら、本拠地チェース・フィールドで満面の笑顔を浮かべたのはホール社長だった。昨季途中で獲得し、本塁打を量産したJ.D.マルティネス外野手はFAとなり、資金潤沢なレッドソックスに移籍してしまった。代わりに獲得したスティーブン・ソーザ外野手はキャンプ中に肩を故障して出遅れたが、チームは好調そのものだ。

ホール社長が大胆分析「シーズン途中で守護神を務める時もやってくる」

ダイヤモンドバックスが形成した“新"勝利の方程式は、抜群な威力を示している。ホール社長が感銘を受けていたのは、日本人の宝刀・スプリットだった。

「平野のスプリットはワイプアウトピッチだ。スプリングトレーニングでは、J.J.プッツにメジャー球に慣れるように指導してもらった。彼は素晴らしい。追い込んだらスプリットで三振を取れる。開幕ではクローザーではないが、シーズン途中で平野とブラッドリーはクローザーを務める時もやってくると思う」

開幕時にクローザーに襲名されたのはボックスバーガー投手だった。だが、長いシーズンを送る中で、平野投手とブラッドリー投手が守護神を任されるタイミングが訪れるだろう、と球団社長は分析している。

平野投手には、心強い宝刀スプリットのアドバイザーが用意されている。プッツはメジャー通算189セーブを記録した名クローザー。マリナーズ時代はイチロー外野手と共闘したが、切れ味鋭いスプリットを武器にマウンドで輝きを放った。現在はホール社長付き特別アドバイザーを務めているスプリットの使い手はメジャー球をしっかりと落とすためのアドバイスを平野投手に送っていたという。

「平野は日本での経験は深いが、ここでは1年目。あまりプレッシャーを与えたくなかったんだ」とホール社長。開幕10試合ですでに7試合に登板と、平野に対するチームの信頼は絶大だ。2シーズン連続のプレーオフ進出に視界良好なダイヤモンドバックスで、クローザーになる日が訪れるかもしれない。

記事提供:Full-Count

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