
◆パ・リーグ オリックス6―2西武(31日・京セラドーム大阪)
オリックス打線が、西武のエース・今井の前に8安打6得点と奮起し、6カードぶりの勝ち越しを決めた。福田周平外野手は「7番・左翼」で先発し、3打数1安打1打点と存在感を見せつけた。
福田は極限状態だった。「とにかく必死だったので、何も覚えていません」と無我夢中でバットを振ったのは、1点を追う4回。1死一、二塁でカウント2―2から今井の5球目を捉え、右前に同点適時打を運んだ。「いい形で打つことができた」。球界を代表する右腕からの一打に、充実感をにじませた。
「これ、書いといてください」と自ら切り出したのは、ファンへの感謝の気持ち。7月18日からのロッテ4連戦(ZOZO)あたりを境に、打席内でより鮮明に自身の応援歌が聞こえるようになったという。「『いばいたれ!』とか、めっちゃ耳に入ってくる。これ、最近すごく思う。ありがたいし、本当に『やったろ!』っていう気持ちになる」。自身の出身地にちなみ「咲き乱れよ 山中渓に咲く桜がごとく萌えろ」との歌詞が入ったチャンステーマこそが、最高の発奮材料だ。
チームは6カードぶりの勝ち越しを決め、貯金7で7月を終了。2位・日本ハムとは6・5ゲーム差と、正念場に変わりはない。それでも「まだまだ優勝を狙える位置にあると思うし、目指さないといけない」と福田。男気あふれる背番号65が、岸田オリックスに熱気を注ぎ込む。
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