
楽天・今江敏晃監督(40)が16日、福島・いわき市の小学6年生41人を対象に野球教室を行った。参加した子どもたちは東日本大震災が発生した2011年度生まれ。震災の記憶がおぼろげな子も多く、風化が進んでいることを危惧し「震災を風化させたくない。僕が来る意味はそういう意味」と力強く語った。
2度の被災が復興への思いを強くした。指揮官は小学5年時に阪神・淡路大震災を経験。ロッテ時代には2軍施設の浦和での試合中に東日本大震災に遭った。浦安の自宅に戻る道中では、渋滞で立ち往生した。自宅周辺は液状化現象でマンホールが5メートルほど浮き上がり恐怖を感じ「すごい怖いものだと経験した。もう2度と起こってほしくない」と強く願った。
東北の思いを受け継ぐ。監督就任後、初の訪問となり子どもたちが指揮官へ向けるまなざしは一層熱くなった。野球教室ではシーズン中の選手らと同じ熱量で指導。終盤には引退から3年ぶりに打席に立ち、バットを振った。純粋に野球を楽しむ少年少女と触れ合い「東北楽天イーグルスの監督になって、また東北を盛り上げる意味では(いわきへの思いは)すごく思いが強くなった」と気を引き締め直した。
「まだまだ苦しい思いをされている方もいると思う。その方たちの少しでも光や希望になれればいい」。来季こそ、再び東北に歓喜をもたらす。
(内藤 菜月)