
◆パ・リーグ オリックス5―2ソフトバンク(10日・京セラドーム大阪)
オリックスがタカに快勝し、今季初めて単独首位に躍り出た。ソフトバンク、西武とのパ3強がゲーム差なしで迎えた大一番で、エース・山本由伸投手(24)は気迫の投球で7回111球4安打2失点。9奪三振で13勝目を挙げた。5月には首位と最大11・5ゲーム差をつけられたが、開幕以来、129戦目でついに首位に立った。逆転での連覇が、いよいよ現実味を帯びてきた。
山本は勝利と首位奪取の喜びに浸った。ゲームセットをベンチから見届けると、穏やかな笑みを見せ、ハイタッチに参加。「絶対に落とせない試合。試合前から、いつもより緊張感があったが、落ち着くことを心掛けて上がりました」。7回111球を投げ4安打2失点(自責1)、9奪三振の好投で13勝目。「逆転を信じて投げた。いい結果になってすごく良かった」
気迫を前面に出した。1点リードの4回1死から味方の失策で出塁を許すと、柳町にはファウルで粘られた。だが、最後の12球目は143キロの宝刀・フォークで空振り三振を奪い、ほえた。「粘られているようじゃダメかなとは思いますね」。次のグラシアルからも空振り三振を奪って0を刻み、流れを渡さなかった。
チームは首位と最大11・5あったゲーム差をひっくり返し、今季初の単独首位に浮上した。快進撃を支えたエースは、現時点で13勝、防御率1・80、181奪三振、勝率7割2分2厘で、いずれもリーグトップの投手4冠。昨季も18勝、防御率1・39、206奪三振、勝率7割8分3厘でタイトルを総なめにした。過去に2度投手4冠を獲得した投手はおらず、山本が今年も4冠を獲得すれば史上初の快挙だ。
最初から完璧ではない。カギは理解力。「最初は練習してもうまくいかないけど、たまにうまくいく。また下手になって感覚が消える。また練習して、うまくいくの繰り返し。この練習が合う、合わないと言う人も多いが、それではダメ。取り組みを理解してできるようになれば、調子が悪くても、これをやったらできるようになると分かるようになってくる」と明かす。打者から分析されるなか、成績を残し続けるのには理由があった。
投打がかみあい、129試合目で首位に立った中嶋監督は「これが最後の試合だったらうれしいが、まだ詰まっている状態。一戦一戦」と、気は一切抜かない。「僕ができるのは、投げる試合にとにかく勝つこと。最後まで1試合も落とさないように全員で優勝に向かってやっていきたい」と背番号18。頼れるエースがチームを逆転での連覇へけん引する。(玉寄 穂波)