藤川球児氏、オリックス・山本由伸が「支配した試合」勝負勘、柳田封じ、8四球の鷹投手心理も

スポーツ報知

4回2死、山本由伸(右)は柳田悠岐を二直にうちとり捕手・若月健矢(左)とハイタッチ(カメラ・岩田 大補)

◆2022パーソル クライマックスシリーズ パ 最終S第1戦 オリックス5―0ソフトバンク(12日・京セラドーム大阪)

 オリックス・山本はさすがの勝負勘だ。1点リードの5回無死一、二塁。今宮の投前犠打の処理で三塁封殺を試みようとし、ファンブルした。一塁送球にとどまり、1死二、三塁とピンチを広げた。だが、自分で招いた窮地は自分で断ち切る―。そんな強い意志が表れたギアの上げ方だった。

 まずは柳町を迎えた場面。内野は前進守備を敷きつつ、遊撃は下げたまま。流し打ちを許せば、凡打でも同点の可能性が高まる。だからこそ、内角真っすぐ2球で追い込み、最後はフォーク。結果は空振り三振だ。仮にバットに当たっていたとしても、懐を突いて体を開かせていたから一ゴロ、二ゴロにしかならない。

 続く甲斐にはフォーク3球で1ボール2ストライクに。こうなると、打者は次の球種が読めない。そして、4球目も低めにフォークを落として連続三振。同じボールを続ける分、高く浮けば安打を浴びるリスクが増すものの、投げミスをしない。集中力も一流だ。

 エースの役割はそれだけじゃない。救援陣は右のパワー投手中心だから、配球のヒントを与えられる。ソフトバンクの主砲・柳田には徹底した内角攻めで3打数無安打。それが伏線となり、4打席目は守護神・平野佳が外角直球で見逃し三振に仕留めた。また、相手ベンチは最少失点に抑えようと序盤から前進守備。投手も「山本が投げているから…」という心理が働き、コースを狙って四球を重ね、逆に失点につながる。まさしく、山本由伸が支配した試合だった。(スポーツ報知評論家・藤川球児)

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