2019年のレギュラーシーズンが終了し、10月5日(土)から「2019 パーソル クライマックスシリーズ パ」が行われる。ファーストステージは、2位の福岡ソフトバンクと3位の楽天が対戦。ファイナルステージではパ・リーグ連覇を果たした埼玉西武が待っている。2019年の熱き戦いが始まる前に、数々の記録や名場面が誕生した2014年以降のポストシーズンを振り返ろう。
北海道日本ハム中田翔がCS史上初の4試合連続ホームラン
2014年のCSで一際輝きを放ったのは、この年の打点王、北海道日本ハムの中田翔選手だろう。ファーストステージ3戦目からファイナルステージ3戦目にかけて、CS史上初の4試合連続弾を放つ大暴れ。4番として存在感を示し、チームを引っ張った。
【ファーストステージ:京セラドーム大阪】
オリックス:1勝 北海道日本ハム:2勝
【ファイナルステージ:ヤフオクドーム】
福岡ソフトバンク:4勝 北海道日本ハム:3勝
福岡ソフトバンクと千葉ロッテの因縁の対決
2015年のCSでは、福岡ソフトバンクと千葉ロッテがファイナルステージで激突。両軍は2005年、2010年のCSでも顔を合わせ、いずれの年も千葉ロッテが制している。因縁の対決とも言えるカードが2015年でも実現した。
千葉ロッテは5年に一度のいわゆるゴールデンイヤーの年であり、ファーストステージを2勝1敗で突破、意気揚々とヤフオクドームに乗り込んだ。しかし、この年の福岡ソフトバンクはジンクスもろとも千葉ロッテを3連勝で退ける。立役者ともいえる4番でキャプテンの内川聖一選手が、3試合全てで打点を挙げる活躍。初戦のサヨナラタイムリーでシリーズの流れを手繰り寄せた。
【ファーストステージ:札幌ドーム】
北海道日本ハム:1勝 千葉ロッテ:2勝
【ファイナルステージ:ヤフオクドーム】
福岡ソフトバンク:4勝 千葉ロッテ:0勝
千葉ロッテの清田育宏選手がCS史上初の2試合連続先頭打者ホームラン
2016のCSファーストステージでは、福岡ソフトバンクと千葉ロッテが2年連続の顔合わせ。千葉ロッテは清田育宏選手がCS史上初の2試合連続先頭打者ホームランを記録したが、福岡ソフトバンクがいずれも逆転勝利を収め、ファーストステージを突破した。
二刀流・大谷翔平選手が日本球界最速の165km/hで日本シリーズ進出を決める
北海道日本ハムと福岡ソフトバンクのファイナルステージ最終戦は、指名打者として出場をしていた大谷翔平選手(現:エンゼルス)がDHを解除して9回表のマウンドへ。日本球界最速の165km/hを記録して会場を沸かせ、自身初のセーブで日本シリーズ進出を決めた。
【ファーストステージ:ヤフオクドーム】
福岡ソフトバンク:2勝 千葉ロッテ:0勝
【ファイナルステージ:札幌ドーム】
北海道日本ハム:4勝 福岡ソフトバンク:2勝
内川聖一が4試合連続本塁打。自身2度目のクライマックスシリーズMVPに
2017年のCSファイナルステージでは、福岡ソフトバンクの内川聖一選手が、同一ステージでは史上初となる4試合連続本塁打をマーク。さらにCS史上初となる5試合連続打点を記録し、チームを日本シリーズに導くとともに、MVPにも輝いた。
【ファーストステージ:メットライフドーム】
埼玉西武:1勝 楽天:2勝
【ファイナルステージ:ヤフオクドーム】
福岡ソフトバンク:4勝 楽天:2勝
シーズン2位の福岡ソフトバンクが猛攻で下克上を果たす
「2018 パーソル クライマックスシリーズ パ」ファーストステージ第3戦では、福岡ソフトバンクにソロ本塁打が5本生まれ、北海道日本ハムに勝利。5年連続でファイナルステージに駒を進めると、シリーズのチーム通算得点、通算安打記録を更新するなど埼玉西武を4勝2敗で圧倒。その中でも打率.450、1本塁打、8打点と打線をけん引した柳田悠岐選手がMVPを受賞した。
【ファーストステージ:ヤフオクドーム】
福岡ソフトバンク:2勝 日本ハム:1勝
【ファイナルステージ:メットライフドーム】
埼玉西武:2勝 福岡ソフトバンク:4勝
「2019 パーソル CS パ」を制覇するのはどの球団か。今年も名勝負に期待
3位の楽天はファーストステージの突破率が100%であり、対戦球団は2009年が福岡ソフトバンク、2017年が埼玉西武と、今季の上位2チームを打ち破っているだけに期待が持てそうだ。
また、2位の福岡ソフトバンクは過去5年間で日本シリーズに4度出場と、ポストシーズンに強く、圧倒的な打力でリーグ優勝を決めた埼玉西武も申し分ない強さを見せている。「2019 パーソル クライマックスシリーズ パ」を制覇するのはどのチームになるのだろうか。10月5日(土)から始まるポストシーズンも必見だ。
文・小川和弥
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