8月14日、楽天生命パーク宮城にて行われた楽天対福岡ソフトバンクの第19回戦は、12対3で福岡ソフトバンクが勝利した。毎回のように得点を重ね、6連勝を飾った。
福岡ソフトバンクが楽天の先発・則本昂大投手を初回から攻略した。1回表、1番・福田秀平選手がツーベースで出塁すると、2番・中村晃選手が「なんとか引っ張って進塁打と思って打ちました。最後に甘い球が来てくれて、それを仕留められて良かったです」とタイムリーとなるスリーベース。さらに4番・デスパイネ選手も「自分がランナーを返す気持ちで打ちにいった」とツーベースを放ち、3本の長打で2点の先制に成功した。
連敗は避けたい楽天も反撃に出る。1回裏、5月以来の先発となった福岡ソフトバンクの先発・武田翔太投手から1番・茂木栄五郎選手がレフトへのヒットを放つと、相手が後逸する間に素早く3塁を陥れる。1死3塁としたところで、3番・浅村栄斗選手が犠牲フライを放ち、1点を返した。
互いに譲れない点の取り合いは続く。2回表、福岡ソフトバンクが福田選手のタイムリーツーベースで1点を追加する。すると直後の2回裏、楽天の6番・和田恋選手が2号2ランを放ち同点に。和田選手は「強引にいかなかったのが良かったですね。結果が出て良かったです」と笑みをこぼした。
楽天が追いついたのもつかの間、福岡ソフトバンクが流れをつかむ。3回表、2死から5番・グラシアル選手が「初回、自分のミスでチームに迷惑かけてしまったので、何とかして取り返したかった。追いつかれた後にすぐ取り返せて良かった」と勝ち越しの21号ソロ。直後の3回裏は武田投手が3者凡退に抑え、初めてスコアボードに0が刻まれた。
福岡ソフトバンクはさらに突き放しにかかる。4回表、8番・牧原大成選手が出塁すると、福田選手に2打席連続タイムリー、3番・内川聖一選手にタイムリーツーベースが生まれ、2点を追加。5回表にも相手のエラーで1点を挙げ、スコアは7対3に。
6回表には、エラーも絡んで1死3塁とすると、内川聖一選手がタイムリーを放つ。さらにグラシアル選手、7番・松田宣浩選手、牧原選手と打線がつながり勢いそのままに4点を追加。8回表もチャンスを演出し、暴投の間に1点を追加した。
武田投手は立ち上がりこそ失点はしたものの、大量の援護をもらいテンポよく8回を投げ3失点(自責2)と好投を披露。9回裏には笠谷俊介投手が登板して試合を締め、福岡ソフトバンクが12対3で勝利した。
勝利した福岡ソフトバンクは19安打12得点と打線爆発。連勝を6にまで伸ばした。敗れた楽天は6回まで毎回得点を許し、3失策と守備の乱れもあり12失点。先発した則本投手は「何もありません。チームのみんなに申し訳ないです」と悔しそうに語った。
なお、この試合で7回表に登板した青山浩二投手が、NPB史上41人目、生え抜き選手では初となる通算600登板を達成。「やっと達成できたという気持ちです。素直にうれしいですね。600登板は、自分らしく、「どこでも投げる」という気持ちで積み重ねてきた結果だと思います。あくまでも通過点だと思いますので、これからも1試合1試合、与えられたところでしっかり投げていきたいと思います」とコメントした。
文・丹羽海凪
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