5月31日、ヤフオクドームで行われた福岡ソフトバンクと楽天の首位攻防戦第1ラウンドは、楽天が3対1で粘り勝ち。一発と好走塁で、福岡ソフトバンクのエース・千賀滉大投手に今季初黒星をつけた。
先制に成功したのは楽天だった。初回は福岡ソフトバンク先発の千賀滉大投手に3者凡退に抑えられたものの、2回表、4番・ウィーラー選手に11号ソロが飛び出し、1対0とする。
2回裏、福岡ソフトバンクがすかさず反撃。楽天先発の辛島航投手から、この回先頭の内川聖一選手が二塁打で出塁すると、この日、自律神経失調症からの復帰を果たした中村晃選手が今季初の打席に入る。追い込まれながらも、ライト線への適時二塁打を放ち、1対1の同点に追い付いた。
3回以降は両先発が要所を抑える投球を披露し、7回までスコアボードに0が並んでいく。千賀投手、辛島投手どちらも一歩も引かない我慢比べが続く中、先に援護したのは楽天打線だった。
8回表、楽天は2者連続ヒットで得点圏に走者を進めると、前の打席でヒットを放っている茂木栄五郎選手を迎える。変化球に合わせた打球はセンター前に落ち、貴重な勝ち越し打に。さらに続く2,3塁の場面で島内宏明選手が浅いライトへの飛球を放ち、3塁走者の辰己涼介選手が意表を突く好走塁で生還。試合終盤で、スコアを3対1とした。
2点リードを握った楽天は、8回を宋家豪投手、9回を松井裕樹投手という勝ちパターンで福岡ソフトバンク打線を封じ込め、3対1で試合終了。首位攻防戦となるカードの初戦は、先発の辛島投手が7回1失点と安定した投球を披露し、終盤に粘り強さを見せた楽天が勝利した。
敗れた福岡ソフトバンクは、先発の千賀投手が8回3失点で今季初黒星。「ホームランを打たれて先制点を与えてしまい、追いかける展開にしてしまった。大事なイニングに、簡単に先頭バッターを出して粘り切れなかった。(中村)晃さんの復帰の試合だったので、何とかしたかったです」と反省の弁を述べた。打線もわずか4安打と振るわなかった。
文・小川和弥
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