5月19日、京セラドーム大阪にて行われたオリックス対埼玉西武の第9回戦は、9対3で埼玉西武が勝利。プロ初先発のドラ1ルーキー・松本航投手は5回2失点でプロ初勝利を挙げ、打線も16安打9得点の大当たりで快勝を飾った。
ルーキーを援護したい埼玉西武が先手を取った。3回表、オリックスの先発・エップラー投手から連打で1死1,2塁とすると、2番・外崎修汰選手がセンター前に抜けるヒット。これで2塁走者・金子侑司選手が快足を飛ばして本塁に生還し、本日プロ初先発・ドラ1位右腕の松本航投手に、1点の先制をプレゼントした。
さらに4回表、埼玉西武は先頭の4番・山川穂高選手の四球から2死3塁の得点チャンスを作ると、7番・栗山巧選手が「集中していいスイングができました」と語るセンター越えのツーベースでランナーをかえす。続く8番・木村文紀選手もライト前タイムリーで追撃し、「栗山さんに続いて、追加点がとれてよかったです」とコメント。この2連続タイムリーで2点を追加し、リードを3点に広げた。
反撃したいオリックスは、5回裏、松本投手から1死2,3塁とチャンスメイク。この絶好の機会で、本日昇格即スタメンとなった9番・小田裕也選手が「なんとかつないでいこうと思って打ちました」とレフト前タイムリーで1点を返すと、さらに1番・中川圭太選手の犠牲フライで3塁走者がかえり、1点差に詰め寄る。
しかし、埼玉西武が7回表、試合を決めにかかった。先頭の1番・秋山翔吾選手が本日3本目のヒットで出塁するなどし、1死2,3塁に。ここでオリックスは山川選手との勝負を避け、満塁策をとるが、5番・森友哉選手が小林慶祐投手の初球のフォークをフルスイング。完璧な当たりは第6号のグランドスラムとなり、森選手は「素直にうれしいです」と笑顔でホームイン。一気に点差を5とした。
5点差で迎えた8回表も、埼玉西武は攻撃の手を緩めない。1死から秋山選手がセンター前ヒットを放つと、外崎選手がライト方向へダメ押しの7号2ラン。これで9対2と、オリックスを大きく突き放した。
なんとか粘りたいオリックスは9回裏、暴投の間に1点を挙げるも、反撃はここまで。オリックス対埼玉西武の第9回戦は、打線がつながり、16安打2本塁打を放った埼玉西武が9対3で勝利した。敗れたオリックスは中盤に1点差に詰め寄るも、同点まで追いつけず、力尽きる形となった。
埼玉西武先発の松本投手は、「今日は森さんのミットをめがけて思い切って投げようとマウンドにあがりました。予想していた以上の緊張はなく、落ち着いて投げられたと思います」とプロ初の先発マウンドを振り返った。点を取られた5回については「最後は、球が高めにいってしまいました」と反省を口にしたが、「森さんのミットに向かって思い切って投げられたことがよかったです」と、5回80球、4安打1奪三振2四球、2失点でうれしいプロ初勝利を手にした。
文・丹羽海凪
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