荻野貴司~1番という仕事の大切さ。パ最年長?のイケメンスピードスター~(千葉ロッテマリーンズ)【インサイト的選手名鑑】
パ・リーグ インサイト 馬塲呉葉
2019.5.12(日) 12:55
荻野貴司(おぎの・たかし)/外野手
#0/1985年10月21日生まれ
172cm・75kg/右投右打
郡山高校、関西学院大学、トヨタ自動車を経て2009年のドラフト1位で千葉ロッテに入団したスピードスターだ。大学時代は北海道日本ハムの宮西尚生投手と、社会人時代はチームメイトの大谷智久投手と同期だった。
その持ち味はもちろん俊足。2010年のルーキーイヤーから、46試合出場で25盗塁という驚異的な俊足を披露し、瞬く間に韋駄天としての地位を確立する。しかし、相次ぐケガに悩まされ、100試合以上に出場したのはプロ12年間で4回。それでも全シーズン2桁盗塁を記録しており、快足とケガの多さは彼を語るうえで欠かせない要素だ。
そんな中で迎えた2017年、「ケガを0に」という決意のもと、背番号を「4」から「0」へ変更したことが契機に。打撃不振で二軍落ちを経験しつつも、大きな故障を経験せずに1年を過ごす。翌年は開幕から不動のリードオフマンとして打線をけん引し、初のオールスター選出も決めた。7月に右手指を骨折し、またもケガに泣かされるものの、その離脱によってチーム成績が急降下。改めてチームに欠かせない存在であることを証明した。
2019年はシーズンを通して1番打者としてチームを引っ張り、10年目にして悲願の規定打席に到達。チームトップの打率.315、盗塁28を記録した。2020年は7月中旬に戦線を離脱するも、打率.291、19盗塁と少ない出場試合のなかでも存在感を示し、2021年には自身初の全試合出場を果たし、初タイトル「最多安打」「盗塁王」を獲得した。
「千葉ロッテイケメン5」で殿堂入りを果たした端正な顔立ちながら、カメラを向けられると恥ずかしがる照れ屋な一面も魅力的な荻野貴選手。セールスポイントは自称「足(負けるけど負けたくない)」だけに、30歳を超えても衰えを知らないイケメンスピードスターとして、今年も若手に負けじとダイヤモンドを駆け抜ける。
【2021年一軍成績】
143試合 643打席169安打 10本塁打45打点53四球24盗塁 打率.296 出塁率.367 OPS.791
(2022/2/15 追記)
文・馬塲呉葉
荻野貴司選手をもっとよく知るために。パ・リーグ インサイトの過去の記事
・ケガ0の願いは叶わず…最年長外野手として迎える千葉ロッテ・荻野貴司の10年
2018年の総括と、最年長外野手として迎える2019年への意気込みを語った荻野貴選手は、念願の規定打席をクリアした。「パーソル パ・リーグTV」動画「《THE FEATURE PLAYER》 幕張の韋駄天の好走塁フルコース」も必見だ。
・36歳にして最多安打・盗塁王の2冠に。荻野貴司の打撃に見られる「進化」とは
2021年に「最多安打」「盗塁王」の2冠に輝いた荻野貴選手。近年は故障離脱が減少しているが、各種指標を見ると、選手としての特性にも少なからず変化がみられた。
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