菊池雄星との自主トレではウエート中心で体重は7キロ増の105キロに
埼玉西武・高橋光成投手が27日、埼玉西武第二球場でブルペン入りし首脳陣に猛アピールした。25日まで石垣島で行っていた自主トレではウエート中心に取り組んで7キロ増の105キロの重量ボディを作り上げた。辻発彦監督ら首脳陣が見守る中で捕手を座らせて35球を投げ込み、肉体改造の成果を披露した。秋季キャンプでの肩の不安を考慮してキャンプはB班からのスタートだが「試合の中でアピールをして開幕ローテを狙いたい」と強い決意を口にした。
ボールを受ける上本ブルペン捕手に「お前、背番号13に変わるらしいけど、そんなボールで大丈夫か?」とはっぱをかけられた。背番号「13」は高橋光が師と仰ぐ西口文也投手コーチが現役時代に背負っていた番号。入団以来つけていた背番号「17」から「13」に変更するのは、球団の期待の表れでもあり自分への発奮材料でもある。自主トレ先でも早くからブルペンに入り、ハイペース調整を続けてきた。「ピッチングやキャッチボールで感覚を確かめてきた。イメージでは、いい感じです」と手応えを感じている。
つかんだ手応えには確かな理由がある。190センチの高身長と、その長い手足を活かすための筋力をつけた。石垣島での自主トレではポスティング制度を利用してマリナーズに移籍が決まっている菊池雄星投手とトレーニングに励み、「きついトレーニングをしてきて、自信につながったし感覚もいい。身体を操れるようにウエートメインにトレーニングをしました」とたくましい。
トレーニング期間中に得たものは自身の特長を活かすための肉体だけではない。「自分が集中しきれていないときに、喝を入れてもらった。環境によって意志が揺らいでしまうことがあるので、そこを指摘してもらって」と、菊池から叱咤を受けたことも明かした。「(今年は)雄星さんもいないし、マウンドでも1人。誰かに頼らないという意味で叱ってもらいました」と自立を促され、プロ5年目を迎える右腕に自覚が芽生えた。
ピッチングを視察していた小野1軍投手コーチは「肩の不安もあったので焦らせない」と従来通り高橋光のB班スタートを改めて明言したが、「高知までに投げられるようであればA班に呼ぶかもしれない」とキャンプ後半でチームが宮崎・南郷から高知・春野に移動するタイミングでの昇格の可能性も示唆した。「一皮むけないといけない奴がいっぱいいる。みんなにチャンスがあるので、壁を乗り越えられるかどうか」と悲願の日本一に向けて若手投手陣の奮起に期待を寄せていた。
(安藤かなみ / Kanami Ando)
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