
◆2025 パーソル クライマックスシリーズ パ最終ステージ 第5戦 ソフトバンク1―7日本ハム(19日・みずほペイペイドーム)
日本ハムはソフトバンクに快勝。連敗スタートでアドバンテージを含め3敗と土俵際に追い込まれたが、3連勝で阪神との日本シリーズ進出に逆王手をかけた。上半身コンディション不良からの復帰登板となった先発の古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手(25)は、4回2/3を2安打無失点、6奪三振と力投。故障に苦しんだシーズンだったが、最後に大仕事を果たした。
出し惜しむことはなかった。日本ハムの先発・古林は、ソフトバンクの4番・柳田に思い切り右腕を振った。初回2死三塁、ファウルで粘られフルカウントからの9球目。この日の最速157キロで空振り三振に仕留めると、拳を握りほえた。「何イニング投げるとか関係なく、しっかり目の前の打者を抑えて、失点しないことを目標に頑張った」。最大のピンチを乗り越え波に乗ると、4回2/3を2安打無失点6奪三振。負ければ終わりの一戦で、王者に先手を取らせなかった。
厳しい条件がそろった復帰戦で、真価を発揮した。6月に左内腹斜筋損傷で離脱すると、9月18日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)で救援として実戦復帰。しかし、栗原に同点弾を浴びるなど2失点で負け投手となると、同28日には上半身コンディション不良で再び抹消された。8日の紅白戦(エスコン)で1イニング投げたものの、大一番での復帰。公式戦では6月3日阪神戦(エスコン)以来の先発だったが「不安もあったんですけど、チーム全体で勝ち進んできているので、みんなの勢いを止めるわけにはいかなかった」。腹をくくり、“火球男”の力を示した。
昨季と同じ崖っぷちから、成長を示す3連勝。CS史上初となる大逆転突破へ、バトンをつないだ。「(連敗しても)チーム全体、落ち込んでいるムードがなくて、自分もその勢いに乗れた」。中4日の達が先発する第6戦は総力戦。古林がさらに加速させた勢いのままに、日本シリーズへの切符をつかみ取る。
(山口 泰史)
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