日本シリーズ慣れしているソフトバンクの強さの正体 村田真一氏の視点

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2024.10.27(日) 05:05

勝利し笑顔のオスナ(左)と甲斐拓也(カメラ・中島 傑)

◆SMBC日本シリーズ2024第1戦 DeNA3―5ソフトバンク(26日・横浜)

 9回だけちょっとヒヤリとしたけど、ソフトバンクは日本シリーズ慣れしているというのか、4年ぶりの出場とは思えない落ち着きを感じた。短期決戦の戦い方をよく知っているよ。それを一番感じたのは甲斐のリード。特に対オースティンやね。DeNAで一番乗せたくない主砲に対して1、2打席目は長打のリスクが低いフォークなど落ちる球中心の外寄り勝負。言いかえれば、一発を浴びないことを最優先にした無難なリードよね。

 かと思ったら、6回の3打席目は一転して、ツーシームで徹底的に内を突いた。結果、四球になったけど、オースティンは驚いたような表情も見せていたよね。2点差で走者もいないし、ソロアーチを浴びてもOKの状況。甲斐はリスクを背負ってでも2戦目以降の「種まき」のために内側をあえて見せたんやと思うよ。もちろん有原の制球力あってのリードやけど、短期決戦特有の明確な意図を感じたよ。

 9回はオスナが同じように内角を突いて二塁打を打たれたけど、5点差があったし甲斐としては想定内やったと思う。その後の3失点は想定外やろうけどね。ただ、それでも敵地の初戦を勝ちきった。大事な試合になればなるほど、経験豊富な捕手がいる安心感というのかな。ソフトバンクの強さを改めて感じた一戦やったね。(スポーツ報知評論家・村田 真一)

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