◆パ・リーグ　ソフトバンク０―３西武（８日・宮崎）

　押して押して押しまくった。積み重ねた三振の数は自身最多タイの１１個。西武・高橋は「三振が取れたのがよかったです」と８回３安打無失点の今季初勝利を穏やかに振り返った。

　最速１５２キロを記録した直球にフォークがさえた。圧巻は２回。先頭の栗原を三振、続く牧原大にはフォークで空振りを奪いながら柘植が捕逸。振り逃げとなったが中村晃、上林からも三振を奪い、１回４奪三振を達成。「柘植のおかげです」と笑ったが、「真っすぐで押せている分、フォークが生きているイメージ。投げるところも絶妙によかったし、続けていきたいです」と満足げに振り返った。

　球速をアップすべく、昨年からフォーム改良に取り組む。効率よく球に力を伝えるために、右腕のテイクバックを小さくしている。登板前の練習もルーチンを変えるなど、試行錯誤しながらレベルアップを図る。昨オフの契約更改では球団に近い将来のメジャー挑戦の意思を伝えたが、「やっぱり優勝」とひとまずは夢を封印。１月に第１子の長男が生まれてからつかんだ初めての勝利。「大きくなるまで頑張りたい」とパパの顔で誓いを立てた。（秋本　正己）

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