◆２０２２　パーソル　クライマックスシリーズ　パ　最終Ｓ第２戦　オリックス４―３ソフトバンク（１３日・京セラドーム大阪）

　オリックスの投手力の勝利やったね。先発の宮城。本調子ではなかったけど５回２失点で粘り抜いた。右打者のインコース真っすぐが微妙に外れて首をひねっていた場面もあったけど高卒３年目でそこに投げ続けられるんやから、大したもんよ。

　そして何と言ってもこの試合はリリーフ陣よね。昨季とはメンバーがガラリと代わった。この試合で言えば今季育成から上がってきた宇田川はもちろん、抑えの阿部も昨季４試合しか投げていない投手よ。山崎颯、ワゲスパックも先発を試しながら最終的に救援に回した。みんな短期決戦の、しかも勝ち試合で投げる経験は浅い投手や。９回も阿部が１点取られたけど、最後は勝ちきったからね。全員１５０キロを超える真っすぐを持っているし、何よりこのビリビリした試合でベンチの期待に応えたのは大したもんや。

　このリリーフ陣を整備してきた中嶋監督、そしてコーチングスタッフにとっても会心の試合になったんとちゃうかな。経験豊富な平野佳を使わずに大事な試合を勝ちきる力を蓄えてきたんやからね。ワゲスパックを除けば、年俸１０００万円前後の若手リリーフ陣が、ソフトバンクの強力打線を牛耳る。プロ野球のロマンも感じる試合やったよ。（スポーツ報知評論家・村田真一）

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