【西武】内海哲也「やりきりました」今季限りでの引退発表 西武は専任コーチ要請へ

スポーツ報知

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2022.8.17(水) 05:20

内海哲也

 西武は16日、内海哲也投手兼任コーチ(40)が今季限りで現役を引退すると発表した。巨人時代の2011、12年にはセ・リーグ最多勝に輝くなど一時代を築いた左腕に、西武が来季の専任コーチ就任を要請する方針であることが分かった。19年の現役生活に終止符を打つ内海は球団を通じ、「今の気持ちは『やりきりました』の一言です」とコメントした。

 19年間の現役生活に悔いはない。今季限りでの現役引退を発表した内海は、「今の気持ちは『やりきりました』の一言です」と、すがすがしかった。

 絶頂も苦労も味わった。2000年ドラフト会議でオリックスから1位指名を受けたが、祖父・五十雄氏が1938年から在籍した巨人入りの夢を捨てきれず、社会人の東京ガスへ。03年、自由獲得枠で相思相愛の巨人に入団し、祖父がつけた背番号26を継承した。入団時の監督だった堀内恒夫氏(スポーツ報知評論家)の起用に応えてエース道を歩み、原監督の下で11年は18勝、12年は15勝を挙げ2年連続最多勝。チーム随一の練習量でエースに上り詰め、人望の厚さで精神的支柱としても巨人を引っ張った。

 14~18年は1ケタの勝ち星と低迷し、同年オフ、炭谷のFA移籍に伴う人的補償で西武に移籍した。移籍1年目の19年はオープン戦で左前腕部の肉離れを発症し1軍登板なし。同年10月、左前腕の筋腱(けん)修復手術を受け、再起を目指した。20年9月2日のロッテ戦(ZOZO)で移籍後初勝利を挙げ、19年目の今季は兼任コーチとして臨んだ。

 アーリーワークを含め自身の調整で汗を流しつつ、時にはノックバットを手にしたり、相談に応じたり、若手を鍛える日々。後輩の成長が楽しみになり、イジリにも「感謝しかない」と頭を下げた。5月7日の日本ハム戦(ベルーナD)ではプロ野球92人目の2000投球回を達成した。

 12日に1軍昇格してから救援としてブルペン待機する左腕を、今季の優勝争いに不可欠な戦力として評価している球団は、指導力も買って来季の専任コーチ就任を要請する方針を固めた。「本当に幸せな野球人生を送らせてもらいました」という内海の引退会見、セレモニーは9月の本拠地での試合開催日に予定。巨人で一時代を築き、西武では若手の指導にも力を尽くして、ファンからも愛された男が完全燃焼した。

 ◆内海 哲也(うつみ・てつや)1982年4月29日、京都府生まれ。40歳。敦賀気比高から東京ガスを経て、2003年のドラフト自由獲得枠で巨人に入団し、11年から2年連続最多勝。18年に炭谷のFA移籍に伴う人的補償で西武に移籍した。昨オフから兼任投手コーチ。186センチ、92キロ。左投左打。

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