
◆パ・リーグ 日本ハム6―1西武(5日・エスコンフィールド)
右足を後ろに引いた日本ハム・万波中正外野手(25)が、バットを横に倒した。高めの真っすぐを三塁前に落とす。三塁手・デービスは迷わず一塁へジャンピングスロー。すでに三塁を回っていた二塁走者・郡司も一気にホームを陥れた。3点を先制した直後の3回1死二、三塁、チームでは今季2度目の2ランスクイズ。今季初、通算6犠打目をマークした万波は「驚きもありながら、でもあり得るよなと。備えることは習慣になっている。(スクイズ成功は)人生初」と笑った。
狙い通りに勝負を決めた。新庄監督は「万波くんの状態を考えての、一番いい作戦だったんじゃないですか。あれがサードフライダブルプレーだったらアンチがお祭り騒ぎ(笑)。難しいボールを、しっかり決めてくれた。さすが横浜高校」。リーグ2位17本塁打の万波だが、状態も考慮しての采配だったことと明かし「(一、三塁が外国人)そう、じゃなかったらしてないかもしれない。そこまで(相手は)意識は持ってないと思う」とうなずいた。
甲子園開幕の日に、エスコンを高校野球の空気で染めた。イベント「超夏祭り」の一環の「超応援祭り」として、札幌白石高吹奏楽部が参加した。チャンスでは高校野球でおなじみの「アゲアゲホイホイ」などの応援を展開。3回は奈良間のバスターエンドランでチャンスを拡大し、水谷、郡司の適時打の後に2ランスクイズで締めた。
チームは3連勝で貯金も今季最多タイの22。ソフトバンクが負け、首位とはゲーム差なしだ。新庄監督は「一番いい作戦で1点ずつ取っていく。ああいう場面で4年間やってきたことを、今になってしっかり決めてくれて。やってきてよかったなと思います」。磨いてきた“新庄スペシャル”が一撃必殺の武器になっている。(山口 泰史)
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