地獄の春キャンプも大歓迎「楽しみしかないです」
福岡ソフトバンクは6日、福岡市内のホテルで新入団選手発表会見を行い、ドラフトで指名された支配下7選手、育成4選手の計11選手の入団が決まった。初めて福岡ソフトバンクのユニホームに袖を通したルーキーたち。初々しさが滲み出る11人の中で、ちょっと特異なキャラクターを感じさせたのが、ドラフト2位の杉山一樹投手だった。
静岡の駿河総合高から三菱重工広島へ進んだ20歳。193センチの長身から投げ下ろす角度ある真っ直ぐは最速で153キロを記録する。即戦力として期待されている右腕。会見では「いち早く戦力としてチームの一員になれたらなと思います。武器は身長を生かした角度ある投球だと思っています」と意気込みを語った。
球団による選手アンケートに「自分大好き」と書き込んだ杉山。その真意をその後、報道陣に問われると「キツイ練習をしていて、みんなと一緒にやっていてもキツイんですけど、そこでもうちょっと頑張って、もっとキツイ思いをしている自分が好きなんです。自分に対してMなんです」と語り、衝撃を与えた。
福岡ソフトバンクは12球団でも屈指の練習量を誇り、春季キャンプではランニングなど、徹底的に体をいじめ抜く。そんなキャンプのハードさを聞かされても、どこ吹く風。「ハードな練習、大好きです。苦しい思いをするのは好きです。刺激のある生活がしたいので。キャンプが楽しみですね。楽しみしかないです。不安は全くないです」と、むしろ喜んでいたほどだ。
会見では、プロでの目標に「息の長い選手」と掲げていた杉山。ハードな練習をこなしてこそ、1軍の舞台、そして、プロとしての長いキャリアが待っている。そういう意味では、杉山のこのキャラクターは“プロ向き”の性格なのかもしれない。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
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