まさにCS第「0」ステージの熱気。本拠地開催をかけた連戦の初戦は、楽天に軍配

パ・リーグ インサイト

2017.10.2(月) 00:00

その差は3ゲーム。リーグ2位、そして「2017 ローソンチケット クライマックスシリーズ パ」のファーストステージ本拠地開催をかけた、埼玉西武対楽天の2連戦初戦。

序盤は投手戦の様相を呈する。埼玉西武の先発・十亀投手は走者を許しながらも緩急を駆使して要所を封じ、スコアボードに0を並べる。土肥投手コーチも「左打者が多い中、しっかりインサイドを突けている」と評したように、スタメン野手9人中7人が左打者の楽天打線を封じる。

一方の楽天先発は則本投手。今季は埼玉西武戦で3試合に登板して0勝2敗、防御率7.11と相性はよくないが、チームの期待を一身に背負い、気持ちのこもったマウンドさばきを披露。初回の満塁のピンチをしのぐと、2回は3者連続三振。3回には最速156キロの直球で浅村選手から三振を奪うなど、3回まで6つの奪三振を記録する。

しかし4回裏、埼玉西武打線が則本投手に牙をむく。この回先頭の山川選手が二塁打で出塁し、2死から7番・中村選手が中前にはじき返す先制の一打。山川選手も必死の走塁で2塁から生還し、相手エースから貴重な1点を奪う。

2位奪取へ負けられない楽天は迎えた6回表、ようやく則本投手を援護。ここまで無失点に封じられていた十亀投手から、先頭のペゲーロ選手がこの試合チーム初めての四球を選ぶと、直後のウィーラー選手が左翼席へ豪快に運ぶ逆転2ランアーチ。試合をひっくり返す一打に、楽天ベンチ、そして右翼席の楽天ファンも一気に沸き立つ。

リードをもらった則本投手だったが、直後の6回裏、2死から安打と2つの四球で得点圏に走者を背負ってしまう。迎えた埼玉西武・岡田選手にフルカウントまで持ち込まれるも、最後はこの試合130球目となる渾身のスライダーを投じ、空振り三振。文字通り気迫のこもった一球で窮地を脱する。

終盤は両チームともに継投へ。埼玉西武は3番手として髙橋朋投手が久々のメットライフドームでの登板を果たし無失点に封じるなど、楽天が1点のリードを保ったまま試合は9回の攻防へ。

埼玉西武は9回表に守護神・増田投手を投入して勝利への執念を見せ、迎えた9回裏。楽天はマウンドに松井裕投手ではなく、福山投手を送る。大事を取っての守護神温存ながら、1点差、そして負けられない試合。福山投手は中村選手・外崎選手・メヒア選手という一発のある面々をしっかりと封じ、試合終了。1点差ゲームをものにした。

これで両チームのゲーム差は2に。明日3日の埼玉西武先発は菊池投手、楽天先発は美馬投手。文字通り雌雄を決する一戦、勝利の女神がほほ笑むのは獅子か、犬鷲か。

記事提供:

パ・リーグ インサイト

この記事をシェア

  • X
  • Facebook
  • LINE