レギュラー格でも特別扱いせず。シーズン中とは異なる短期決戦スタイルで鷹が一歩リード

パ・リーグ インサイト

2018.10.31(水) 23:33

福岡ソフトバンクホークス・工藤公康監督(C)PLM
福岡ソフトバンクホークス・工藤公康監督(C)PLM

 貪欲に勝利を狙う姿勢が実った。福岡ソフトバンクが10月31日、2連勝で広島相手に2勝1敗1分とし、一歩リードした。福岡ソフトバンクはこれで日本シリーズ、本拠地での連勝を11に伸ばした。

 乱打戦を何とか勝利した30日から一夜、この日は少ないチャンスをモノにした。3回2死、1塁から上林選手が右翼へ2ラン。日本シリーズ、この日試合前まで11打数1安打と苦しんでいた男がうっぷんを晴らすかのような一撃。「見事なホームラン。非常に大きかった」と、勝利監督インタビューで工藤監督は喜びの表情を見せた。

 さらにデスパイネ選手にも2試合連続の一発。投げては先発の東浜投手が5回1失点で日本シリーズ初勝利。鈴木選手に一発は打たれたものの最少失点に抑え、先発投手としての役割を果たした。その後は自慢の中継ぎ陣が無安打無失点に抑えて試合を決めた。

 CSから印象的なのが、福岡ソフトバンクの戦術だ。レギュラー格でも特別扱いはしない、まさに短期決戦スタイル。前日まで3番に座っていたグラシアル選手をベンチに置き、この日は内川選手を配置した。打順をほぼ固定する広島に対して、調子の良い選手を最優先で使う福岡ソフトバンク。6回1死1,3塁では、7番・三塁でスタメン出場していた松田選手に代えて長谷川勇選手。これが当たり、中前適時打で貴重な4点目をもぎ取った。

 初戦はデスパイネ選手、2戦目は上林選手がスタメンを外れた。レギュラーシーズンとは違った戦い方だが、その2人がこの日、本塁打で存在感。それぞれが結果に貪欲になり、白星を近付けている。

 試合後の勝利監督インタビュー。工藤監督は「ヤフオクドームで負けるわけにはいかない。ファンの皆さんの声援のおかげ」と、何度も鷹党に感謝した。1日は本拠地12連勝、そして王手がかかる一戦。「とにかく明日だけを考えて、戦っていきたい」と指揮官。勢いを殺すことなく、突っ走りたい。

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