あと一歩の攻撃。最終回の山川選手の一発が、次戦へつながる一撃となるか。3位の埼玉西武が4位・オリックスとの打撃戦の末に惜敗。2位の楽天が敗れたため、ゲーム差は1.5ゲーム差と変わらず、29日からの直接対決3連戦に臨む。
両軍26安打。試合を決めたのは8回、オリックスだった。1点ビハインドの1死1,3塁、武田選手の代打に登場した小谷野選手が、シュリッター投手から左中間へ逆転の6号3ラン。両ひざに手をついてガックリと肩を落とした右腕を横目に、ベテランが納得の表情でダイヤモンドを回った。9回、守護神の平野投手が一発を浴びるも今季23セーブ目。史上13人目となる通算150セーブを達成させた。
25日からの3連戦、パ・リーグはAクラスがそれぞれBクラスの3チームと対戦。オリックス、北海道日本ハム、千葉ロッテがすべて勝ち越し、下位チームが意地を見せた結果となった。
首位を快走する福岡ソフトバンクは5月に左ひじの手術を受けていた和田投手が復帰先発。6回無失点というさすがの内容でチームの連敗を止め、自身も通算1500奪三振を記録した。ここに来て頼もしいピースが戻り、29日からの北海道日本ハムとの3連戦中に優勝マジック点灯の可能性が出てきた。
5連敗の2位・楽天は、8月は7勝16敗とスランプ。このカードも今季12勝3敗と得意にしていた北海道日本ハムに痛恨の3タテを食らい、福岡ソフトバンクとのゲーム差は9.5に広がった。前半戦、他チームより試合数が少なかった分、酷暑の8月に試合が詰まり、疲労もピークといえるだろう。だが、後半戦の序盤のけが人だらけだった時期は脱し、主力はほぼ戻っている。死力を尽くしてでも、埼玉西武との直接対決で2位の座を固めたいところだ。
この日、勝てば0.5ゲーム差に迫れた埼玉西武だが、悲観することはない。中軸打者へ成長しつつある山川選手が2本塁打。森選手も2安打を放った。秋山選手、浅村選手の3、4番コンビも好調。2位浮上へ、勝負の仙台決戦となる。
クライマックスシリーズの第1ステージは2位チームの本拠地で行われるため、2位と3位では大きな違いがある。29日からは両チームの2017年シーズンのカギを握る3連戦となりそうだ。
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