2位に「悔しい気持ちでいっぱい」、後半の追い上げは「強い思いがチームを1つにした」
8日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)を最後に、福岡ソフトバンクは2018年レギュラーシーズンの戦いを終えた。82勝60敗1分で首位の埼玉西武に6.5ゲーム差の2位で終わったシーズンを、工藤公康監督が総括した。
――シーズンを終えた今の心境は?
「2位という成績で終わって悔しい思いでいっぱいです」
――2位で終わった要因は?
「ケガ人もいたということも含めて、私自身の力が足りなかったことが要因だと思います。しっかり立て直すために、策を考えたり、ローテーションを考えたりすることもあったんですけど、うまくいくところもうまくいかないところもあったのかなと思います。チームというのはケガ人が出ると戦力がダウンする。そこを補充しようとすると歪みがどうしても出てきてしまう。それを1年間やって痛感しましたし、そこを立て直すのにも時間がかかってしまったと思います」
――後半は非常にいい追い上げを見せたが?
「『勝ちたい』『負けたくない』『優勝したい』という強い思いがチームを1つにして、オリックスさんから始まった3連勝、草薙と東京ドームでの3連勝、そして(福岡に)帰ってきて埼玉西武さんに3連戦でしっかり3つ勝つことができた。あそこが僕の中では非常に大きかったですね」
――その間には若手の活躍もあった。
「ケガ人が多い中で、加治屋くんがリリーフ陣を支えてくれたり、森くんもサファテがいないところをしっかりまかなってくれて、最後にはセーブ王を獲るまで頑張ってくれたのが非常に大きいと思いますし、途中からですけど、牧原くんが(1軍に)来たことでチームが波に乗っていけましたので、彼らの活躍なしにはここまで来れなかったのかなと思います」
CSは「『絶対に勝つんだ』という強い気持ちで」
――3ゲーム差で埼玉西武に挑んだ3連戦で3連敗。何が足りないと感じたのか?
「強い気持ちを持って常に試合に臨んでいくこと。『僕らは絶対に負けないんだ、勝つんだ』というのが選手の力にもなると思いますし、その中で当然チームとしては1つになり、心を1つにして戦っていかないといけないなと思います。結果を考えるよりも、1個のボールをみんなでしっかり追いかけて戦っていくことが何よりも大事。埼玉西武に3つ負けたことが非常に悔しいですし、必ずみんなであれを取り戻さないといけないと、非常に強く思っています」
――印象に残っているゲームは?
「9連勝した時の(埼玉西武戦の)3つ目に6点取って楽勝ムードから逆転され、柳田くんが同点ホームランを打ってくれ、そして延長に入ってグラシアル選手がサヨナラ満塁ホームランを打ってくれた。大事な試合でもありましたし、すごく印象に残っています」
――クライマックスシリーズに向けての決意は?
「もう準備は始めています。相手を知ることも大事だと思いますが、自分たちのことをもう一度見直して、準備を怠らずに謙虚に残りの時間を使っていくことが大事だと思います。その中で闘志を燃やして、『絶対に勝つんだ』という気持ちを強く持った方が勝てると思っていますので、絶対に相手に負けないくらいの強い思いを持ってしっかりとクライマックス(シリーズ)を戦っていきたいと思います」
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)
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