移籍1年目からローテーションの軸に

来日3年目の今季から千葉ロッテでプレーするアンドレ・ジャクソン投手。横浜DeNAでは来日1年目の2024年から先発ローテーションの軸として活躍し、同年の日本シリーズでは優秀選手賞を獲得。昨季は2年連続で規定投球回をクリアし、10勝、防御率2.33をマークした。
千葉ロッテに加入した今季はやや安定感を欠く登板も見られるものの、ここまでチームトップの12試合に先発。昨季を上回る奪三振率を記録するなど、力強いピッチングを続けている。本稿では先発陣をけん引する助っ人右腕のピッチングスタイルを、データを用いて紐解いていく。
リーグ屈指のストレート

ジャクソン投手のピッチングの軸となるのは、投球割合の約4割を占める威力抜群のストレートだ。ここまでリーグ2位の平均球速152.52km/hを記録しており、昨季の同151.6km/hからさらに球威が上昇。6月2日のヤクルト戦では今季自己最速となる157km/hをマークした。
奪三振を支える直球とチェンジアップ

球威を増したストレートは空振りを奪えるボールとして機能しており、今季のスイング奪空振り率は昨季の13.9%から17.6%へ上昇。リーグ平均の16.7%をも上回る数字を残している。さらに、ストレートの次に投球割合が多いチェンジアップも昨季に続き30%台と高いスイング奪空振り率をマーク。同球種は従来のわしづかみの握りに加え、中指を立てる「キックチェンジ」の握りでも多投しており、打者の左右を問わず空振りを奪える武器となっている。
追い込んでからチェンジアップを多投

奪三振の増加は配球の変化による影響も大きい。追い込んでからの投球割合を見ると、昨季まではストレートが約半数を占めていたが、今季はその割合が38.9%にまで減少。その代わりにチェンジアップの割合が昨季より11.2ポイント高い31.4%と、決め球としての活用がより顕著になっている。2ストライクから奪空振り率の高い球種を積極的に選択するようになったことが、今季の奪三振増加につながっているようだ。
貴重なイニングイーターに

また、今季は先発した12試合のうち9試合で6イニング以上を投げ抜いており、チーム2位の平均投球回6.06を記録している。横浜DeNA時代は5回でマウンドを降りることも少なくなかったが、新天地ではイニングイーターとして先発陣をけん引。チームの先発平均投球回がリーグワーストの5.38に沈む千葉ロッテにおいて、貴重な役割を果たしている。
球威を増したストレートと奪空振り率の高いチェンジアップで、今季は奪三振を増やしているジャクソン投手。チームとしてはエースの種市篤暉投手が長期離脱を余儀なくされ、若手投手陣も思うような結果を残せていないなかで、剛腕助っ人に対する首脳陣の期待は大きい。球質や配球などさまざまな面で進化を見せる背番号42のパフォーマンスに、今後も注目したいところだ。
※文章、表中の数字はすべて2026年6月19日終了時点
文・データスタジアム
