【試合戦評】千葉ロッテ・二木投手が126球の熱投を披露。完投勝利でチームと自身の連敗ストップ

パ・リーグ インサイト

2017.8.6(日) 00:00

今日Koboパーク宮城で行われる「BLACK EAGLES DAY」。黒を基調としたユニホームを身に纏い計10試合を戦うこの企画も、7試合目を迎えた。楽天はここまで6試合で5勝1敗と抜群の成績を残しており、今日もこの縁起の良いユニホームにあやかりたいところだ。先発は、6月16日以来の一軍マウンドとなる高卒ルーキー・藤平投手。前回のプロ初登板では5回を2失点にまとめる投球を見せたが、プロ初勝利とはならず。初登板となる本拠地のマウンドで、地元のファンに勝利を届けられるか。

対する千葉ロッテは現在3連敗中。今日の先発・二木投手も5連敗中と、是が非でも白星が欲しい状況となっている。直近2試合ではクオリティ・スタートを記録するなど、安定した投球を見せている二木投手。それだけに、昨日先頭打者弾を放った加藤選手、4番に入ったペーニャ選手など、状態を上げてきた打線がしっかりと援護していきたいところ。

初回は両先発投手が落ち着いた立ち上がりを披露し、ともに相手打線の攻撃を3人で終わらせる。試合が動いたのは2回表。2死から昨日3ランを放っている6番・根元選手が、二塁打で出塁する。続く中村選手が甘く入った変化球を逃さず捉えて左前に適時打を運び、千葉ロッテが3戦連続で楽天から先制点を奪った。

対する楽天は3回裏、3試合連続のスタメン出場となった9番・オコエ選手がチーム初安打を放ち出塁。1番・茂木選手が四球で続き、1死1,3塁と絶好の同点機を迎える。しかし、二木投手に対して後続が連続三振に倒れ、千葉ロッテがリードしたまま試合は中盤に突入した。

以降は両チームともに次の1点を奪えないこう着した展開が続いたが、6回表、再び試合が動く。一軍初となる6回のマウンドに上がった藤平投手に対して、先頭の荻野選手が安打で出塁し、3番・鈴木選手も四球で続いた。その後1死2,3塁とすると、この好機で5番・角中選手が右前適時打を放ち、千葉ロッテが試合中盤で貴重な追加点を挙げた。

7回から楽天は継投策に入る。まずは7回表、森原投手が走者を3塁まで進めながらも無失点に抑えると、続く8回表も、菊池投手が無失点投球を披露し、追加点を許さない。

投手陣の奮闘に応えるかのように、8回裏、楽天打線が意地を見せる。1死から9番・オコエ選手と1番・茂木選手の連打で1死1,3塁とすると、2番・銀次選手の内野ゴロの間に3塁走者のオコエ選手が生還。楽天がようやく1点を返した。

1点差に詰め寄られた千葉ロッテだったが、直後の9回表、1死から8番・田村選手が四球で出塁すると、9番・平沢選手がキッチリと犠打を決め、得点圏に走者を進める。この好機で打撃好調の1番・加藤選手が左越えの適時二塁打。千葉ロッテが再びリードを2点に広げ、試合はいよいよ9回裏に突入する。

最終回もマウンドに上がった二木投手は、4番・アマダー選手からフォークで三振を奪うと、代打・枡田選手を中飛に打ち取り、簡単に2死を取る。そして最後は、代打・ウィーラー選手から27個目のアウトを三振で奪い、試合を締めた。

楽天との3連戦最終戦は、3対1で千葉ロッテが勝利。チームは二木投手の完投勝利で連敗を3で止め、二木投手自身も9回を投げて被安打4、奪三振9、与四死球2、失点1の快投で6試合ぶりの勝利を手にした。打線も楽天投手陣に対して苦しみながらも、粘り強く効果的に得点を重ねるなど、この先の戦いに向けて価値のある白星となった。

対する楽天は、二木投手の前に散発4安打1得点に抑えられ、連勝は2でストップ。しかし、先発した藤平投手が6回2失点と好投し、9番に入ったオコエ選手がマルチ安打を放つなど、若い力が躍動。熾烈な首位争いを繰り広げているチームにおいて、新しい風を吹かせる存在がプラスになることは間違いない。

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