ファイターズガール頭脳派新キャプテン上村優菜さんの"キャプテン論"

パ・リーグ インサイト 池田紗里

2025.2.5(水) 21:20

(左)上村優菜さん(右)ファイターズガール2025 © H.N.F.
(左)上村優菜さん(右)ファイターズガール2025 © H.N.F.

 2月に入りNPB12球団が一斉にキャンプインすると共に、パフォーマンスを通して球場を盛り上げる球団公式チアパフォーマーたちも、新たなシーズンに向けての活動が本格始動します。

 メンバーの卒業と新メンバーオーディションを経て、新たに構成された新体制でのスタート。北海道日本ハムファイターズオフィシャルチアチーム「ファイターズガール」は、新キャプテンに上村優菜(うえむら・ゆうな)さん、サブキャプテンに竹市琴美(たけいち・ことみ)さん、パフォーマンスリーダーに高野実(たかの・みのり)さんが就任しました。

 "2025シーズンのファイターズガール"を牽引する3名は今何を思うのか。今回は、新キャプテン上村優菜さんにお聞きしたさまざまなお話をご紹介します。

【前編】ファイターズガール頭脳派新キャプテン上村優菜さんの"キャプテン論"
【後編】竹市琴美さん・高野実さんに聞いた"2025年のファイターズガール"

人生に悩み、立ち止まり見つけた「本当にやりたかったこと」

 2025シーズンのファイターズガールは、新メンバー7名、継続メンバー15名の計22名。在籍3年目の上村さんは、新キャプテン就任を耳にした際「本当に私が?」と半信半疑だったと話します。

「まさか自分に声がかかると思わなかったので、とにかく驚きでした。初めは大役を任せていただいたことに対して不安もありましたが、今は『1年間このチームを盛り上げていこう!』という楽しみな気持ちへと変わりました」

 上村さんは北海道札幌市出身。ファイターズファンの両親の影響で幼少期はファイターズダンスアカデミーに通いレッスンを重ねます。勉学にも熱心に取り組み、中学・高校は札幌市内有数の進学校に、大学は早稲田大学商学部に進学。しかし、就職活動を無事に終えたタイミングで「本当にこれが自分の望んでいる道なのか」と悩み、立ち止まります。

 小学生のときはダンスアカデミーの生徒として、大学生のときは下駄を履いて踊るダンスサークルの一員として、人生のなかで「パフォーマンスで人を喜ばせること」を経験し、そのことにとても誇りを感じていた上村さん。

 自らの人生に悩み、立ち止まるなか、大学最後の学祭ステージでのパフォーマンスを終えて「これからもパフォーマンスを通して、たくさんの方に笑顔や感動を届けていきたい。単なる『学生時代の良い思い出』で終わらせたくない」と感じます。そこに運命かのようなタイミングで、お母さんからファイターズガールがメンバーを募集していることを聞き、上村さんはオーディションに挑戦。見事合格を勝ちとり、メンバー入りを果たしました。

上村優菜さん ©パーソル パ・リーグTV
上村優菜さん ©パーソル パ・リーグTV

大役への不安な気持ちを力に変えて。上村優菜さんのキャプテン論

 長い遠回りの末、自らの思いの力で切り開いた「ファイターズガール」という道。その道の途中で、チームを牽引する「キャプテン」を任された今「キャプテンとはどんな存在だと思いますか?」と問いました。

「チーム作りに最もコミットできる存在だと思っています。キャプテンの主な役割はチーム作り。その目指すべき良いチームには2つの段階があると考えます。
1、メンバー1人ひとりの力が最大化されてる状態
2、メンバー同士の相乗効果が生まれている状態
このようなチームを作っていくキャプテンになるには、メンバーから信頼されていること、メンバーをよく理解していること、自身が筆頭となって良いチームになるよう働きかけることが重要だと思います。この資質を身につけ、チームのために自分のできることを最大限に発揮していきたいです」

 続いて、ファイターズガール2025をどんなチームにしていきたいかと問うと

「内面的なものでは、ファイターズガールであることに誇りを持ち、明るく楽しく向上心を高め合えるチーム。外面的なものでは、たくさんのファンの方に笑顔や喜びを届けるユーモア溢れるチームが私の理想像です。
チームの雰囲気はファンの方にも伝わるものであるため、まずは、メンバー全員が心から活動を楽しむことができるチームを作っていきたいです。そして、その先にいるファンの方にも喜びを共有し、笑顔にできるパフォーマンスを追求し続けるチームを目指していきます!」

 明確なビジョンを持ち、目標へと向かう上村さんにはすでに頼もしさが漂います。また、

「キャプテンとしてチームにコミットするのはもちろんのこと『ファイターズガールの活動を楽しむ』という初心の気持ちを忘れず、自分らしく活動していきたいです」と、上村さん個人の意気込みも聞かせてくれました。

 最後に、パ・リーグインサイト読者(パ6球団ファン)にメッセージ。

「昨年はプライベートでビジター試合の観戦に行き、さらに『野球』というスポーツが好きになった1年でした。今年は球団のチアリーダー、そしてひとりのファンとして、野球界をさらに盛り上げられるよう、明るい笑顔と高いパフォーマンスで貢献していきたいと思います。
今年もエスコンフィールドHOKKAIDOで、たくさんの野球ファンの皆さまにお会いできること、とても楽しみにしています。北海道でお待ちしております!」

 エスコンフィールドHOKKAIDOで観戦の際は、上村優菜さん率いるファイターズガールの活躍にもぜひご注目ください!

文・池田紗里

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