野球の「刺殺」とは? 「補殺」との違いも動画で解説

パ・リーグ インサイト

2025.1.11(土) 15:00

東北楽天ゴールデンイーグルス・辰己涼介選手 ⓒパーソル パ・リーグTV
東北楽天ゴールデンイーグルス・辰己涼介選手 ⓒパーソル パ・リーグTV

 東北楽天・辰己涼介選手が2024年10月8日の北海道日本ハム戦で、外野手のシーズン刺殺数のNPB記録を76年ぶりに更新。最終的にシーズン397刺殺を記録した。

 そもそも「刺殺」とは何なのか。「補殺」との違いとは? 動画とともに解説していきたい。

「刺殺」とは?

 まず、今回辰己選手がNPB記録を樹立した「刺殺」とは、守備選手がフライやライナーを捕球してアウトにしたり、送球を受けて打者や走者をアウトにしたりすること。走者に直接タッチしてアウトにした場合にも記録される。また、ピッチャーが三振を奪った際には捕球したキャッチャーに「刺殺1」がつく。

 外野手の場合は、フライやライナーを直接捕球しアウトにすることがほとんどだ。三井ゴールデン・グラブ賞を4年連続で受賞している辰己選手は、守備範囲が広いことから多くの刺殺をマークしたといえる。

「刺殺」と混同しがちな「補殺」

 一方の「補殺」は、守備選手が間接的にアウトにすること。例えば、セカンドの選手がゴロをさばき、ファーストに投げてアウトになった場合、セカンドに「補殺1」がつき、一塁ベースを踏んで送球を受けたファーストに「刺殺1」がつく。ただし、ピッチャーが三振を奪ったときには補殺はつかないが、振り逃げの場合はキャッチャーに「補殺1」、ファーストに「刺殺1」が記録される。

 外野手の補殺は、北海道日本ハム・万波中正選手のホームへの“レーザービーム”返球の例がわかりやすいだろう。万波選手が今季記録した11補殺は両リーグトップの数字。強肩を誇る選手に多く記録されるものだ。

 外野手が好返球でアウトにするときや、捕手が盗塁を阻止するときに「走者を刺した」という表現が使われることから、刺殺と補殺を逆に覚えてしまっている人も多いかもしれない。“補”殺の漢字の意味から、「アウトの成立を補助する」と覚えておくといいだろう。

文・山本理絵

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