プロ7年目で初受賞。“盗塁の周東”から“守備の周東”へ
11月28日、第53回三井ゴールデン・グラブ賞の表彰式が行われ、セ・パ17名の選手(モイネロ投手は欠席)に、栄誉ある金色(こんじき)のグラブ型のトロフィーが授与された。
パ・リーグ遊撃手最多受賞となった源田壮亮選手や、今回最多得票数を獲得し、表彰式では全身“ゴールデン”に身を包んで会場を騒然とさせた辰己涼介選手など、おなじみの顔ぶれに加え、パ・リーグの選手の初受賞者は5名とフレッシュな顔ぶれとなった。
さらにリーグ優勝の福岡ソフトバンクからは5名が受賞。この両方に該当する、外野手部門で選出された周東佑京選手は、プロ入り7年目でうれしい初受賞となった。
周東選手は壇上で、「プロ野球に入って一番欲しかった賞」と受賞の喜びを明かし、選手層の厚いホークスで、外野守備の要であるセンターのポジションを勝ち取った今季を振り返って「(今季は)センター1本でいかせていただいたのでやりやすかったです」と話した。
一方でファンの記憶には俊足・周東選手と、鉄壁の守備を誇る三井ゴールデン・グラブ賞受賞者の「矛楯対決」も強く残っているだろう。この日も話題に挙がったのは、7月14日の北海道日本ハム戦の7回表、2死二塁の場面。ライトへのヒットで二塁ランナーの周東選手が一気に本塁へ駆け抜けるも、万波中正選手のドンピシャ送球で本塁アウトになったという場面だ。同じく外野手部門で受賞した万波選手との戦いの振り返りを求められると、「無駄なく走っていたので(刺した万波選手が)すごいなと思いました」と話す。
そのコメントをうけて万波選手は、「球の強さも投げる位置も満点だったと思います」と自画自賛。正真正銘のライバルである周東選手のことは「一塁、二塁どこにいても緊張感のある選手」と讃えた。
パーソル パ・リーグTVでは、初受賞の喜びのさなかにある周東選手に独占インタビュー。守備のこだわり、三井ゴールデン・グラブ賞への思いを語る。後日公開のこちらもぜひご覧いただきたい。
取材・文 海老原悠
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