【試合戦評】松本裕投手の粘投も、好機を生かしきれず。福岡ソフトバンクの交流戦制覇の行方は明日に持ち越し

パ・リーグ インサイト

2017.6.17(土) 00:00

福岡ソフトバンクは、3年連続7度目となる「日本生命セ・パ交流戦」制覇に向けて、最大の山場を迎えている。昨日から始まったのは現在セ・リーグ首位をひた走り、同じく交流戦最高勝率を狙う広島との3連戦だ。今日行われる第2戦に先発するのは松本裕投手。福岡ソフトバンク打線は、昨季最多勝のタイトルを獲得した野村投手を打ち崩し、期待の若手に楽な投球をさせられるか。

試合は早くも初回から動く。1死から2番・今宮選手が野村投手の低めのシュートを弾き返し、その打球はぐんぐん伸びてそのまま左翼席最前列へ。今宮選手の3号ソロがあざやかな先制パンチとなり、チームに貴重な1点をもたらす。さらに4回表にも、1死から5番・中村晃選手と、6番・上林選手が連打で出塁。1死1,3塁の場面で7番・松田選手が適時打を放ち、福岡ソフトバンクは2点のリードを握ることに成功した。

先発の松本裕投手は、今日がプロ入り4試合目の先発登板だったが、初回から丁寧な投球で破壊力抜群の広島打線を抑え、3回まで無安打投球。許した走者も四球による1人だけという、上々の立ち上がりを披露する。

しかし、福岡ソフトバンクの2点リードで迎えた4回裏に、広島打線に捕まってしまう。3番・丸選手に今日初めての安打を許すと、6番・エルドレッド選手に痛恨の適時打を許し、2対2の同点に。ゲームは振り出しに戻ったが、粘りの投球で再び味方の援護を待つ。

早い段階で援護点を贈りたい福岡ソフトバンク打線であったが、野村投手の好投の前になかなか走者を出せない。中崎投手に代わった8回表にも1死1,2塁の好機を演出したが、続く打者が凡退に終わり、2対2の緊迫した展開が続いていく。

長く続いた試合の均衡を破ったのは広島だった。8回裏、2番手として登板した岩嵜投手の初球、甘く入った直球を見逃さなかったのは3番・丸選手。豪快に振り抜いた打球はそのまま外野の頭を越え、スタンドに突き刺さり、値千金の勝ち越し12号ソロとなった。その1点によるリードを広島が守りきり試合は終了。

今日の試合で埼玉西武が敗戦したため、交流戦最高勝率の可能性を残すのは福岡ソフトバンクと広島の2チームのみとなった。引き分けでは広島の勝率が上回るため、福岡ソフトバンクとしては勝利することが絶対条件となる。明日の先発は福岡ソフトバンクが山田投手、広島が中村祐投手の予定だ。

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