【試合戦評】息詰まる投手戦を制した楽天。0.5差に迫っていた鷹を突き放す大きな1勝

パ・リーグ インサイト

2017.6.10(土) 00:00

両リーグの首位同士の対決となった、今カードの初戦を制したのはセ・リーグ首位・広島。昨夜の敗戦でパ・リーグ首位・楽天はリーグ2位・福岡ソフトバンクとの差が0.5と縮まってしまった。これまで守ってきた首位の座を譲らないためにも、今日の試合で負けることは許されない。今日の先発は楽天・美馬投手と広島・野村投手。美馬投手は今季6勝、防御率1.81と安定感抜群の投球を続けている。猛打・広島打線を抑え首位の座を守り抜きたい。

初回、美馬投手は2奪三振を含む3者凡退に抑える完璧な立ち上がりを披露する。その後も好投を続け、3回まで広島打線を被安打1、無失点に抑え、流れを呼び込む。しかし、同点で迎えた4回表に4番・鈴木選手に適時三塁打を許し1点を失ってしまう。

先制を許した楽天は5回裏、先頭・アマダー選手が「なかなか結果が出ていなかったからね。1本出てくれて良かったよ」という左中間への7号ソロを放ち、試合を振り出しに戻す。

6回、7回は両先発がともに無失点に抑え、互いに譲らず1対1の同点のまま試合は終盤を迎える。

8回裏、落ち着きを見せていた試合を楽天が強引に動かす。1死から1番・茂木選手が安打で出塁すると、2番・ペゲーロ選手が左翼に勝ち越しとなる適時二塁打。ともに2桁本塁打を放っている恐怖の1,2番の連打で2対1と勝ち越しに成功する。

9回表は守護神・松井裕投手が2死2塁のピンチを迎えるも、後続を落ち着いて打ち取りわずか1点のリードを守り切った。先発・美馬投手は8回、112球、被安打4、奪三振8、失点1の好投で7勝目。首位らしい堅実な試合運びで見事リーグ首位の座を守り切った。これで今カードの対戦成績を五分とし、カード勝ち越しは明日先発予定の岸投手に託された。

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