29日は中田の代役で武田が先発「投げる投手がいない」
■東北楽天 7-1 福岡ソフトバンク(28日・ヤフオクドーム)
福岡ソフトバンクは28日、本拠地で東北楽天に連敗し4月11日以来の借金生活を迎えた。投げては先発の攝津正投手が2回2/3を4失点と試合を作れず降板。その後も若手投手陣が失点を重ね、計7失点。打線は今宮健太の適時打で完封負けを阻止するのが精一杯だった。
満員のスタンドが盛り上がったのは8回の今宮が放ったタイムリー二塁打の場面だけ。それほど一方的な展開だった。いきなり先頭打者に本塁打を許し初回3失点、2回にも1点を失った攝津について、工藤公康監督は言葉を選びながらこう語った。
「前回も楽天にやられているし、何とかリベンジしてほしかったんですけどね。こういう重要な時期だからこそ、ベテランの力でと思っていたんですが…。まあ、彼は彼なりに一生懸命投げての結果なのでしょうがない。使った僕が悪いです」
その攝津をリリーフしたルーキーの高橋礼は4回1/3を2失点。点は取られたとはいえ、粘りの投球を見せたことを「自分の持っているものを精一杯出してのピッチングだった」と指揮官も評価した。
「左打者が多い楽天に対して、スローカーブやシンカー、スライダーでしっかりと左打者にも投げられるところを見せてくれた」としたうえで、高橋の今後の先発起用について「やりくりしながらのことになるが、チャンスはくるんじゃないかと思う」と、前向きに検討していくような姿勢を見せた。
中田賢一の急病(ウイルス性胃腸炎)で29日は2軍調整中の武田翔太が急遽先発することになったが、工藤監督は「もう少し2軍で調整というのも考えたが、投げるピッチャーがいない」と本音をちらり。「それでも3つ負けるわけにはいかないので、先発とはいえ、武田くんには1イニング1つ1つしっかり投げてほしい」と望みを託す。
4月以来の借金1にも「鷹の祭典ということでたくさん来ていただいたファンのみなさんにも申し訳ない。このまま終わるわけにはいかないので、何とか明日、気合を入れ直してがんばります」と懸命に前を向いた。
記事提供: