通算2000安打や200勝など、長年第一線で活躍してきた選手の証ともいえる大記録が打ち立てられる一方で、普段の試合ではなかなか見られない“記録”も存在する。今回は、2023シーズンに生まれた2つの珍記録を動画とともにご紹介。

【4月8日】1イニング4奪三振

　4月8日の福岡ソフトバンク戦に先発した高橋光成投手は、初回を2者連続三振含む3者凡退に抑える。

　2回裏、先頭の栗原陵矢選手を見逃し三振に仕留めると、牧原大成選手からは空振り三振を奪ったが、捕手が後逸し振り逃げ成立。続く中村晃選手も空振り三振に切り、今宮健太選手には安打を許したものの、2死1、2塁の場面で上林誠知選手から空振り三振を奪い、「1イニング4奪三振」を記録した。

　同記録はNPB史上27人目。直近では2022年7月1日、東北楽天戦の初回に佐々木朗希投手が記録していた。

【9月22日】1イニング2併殺打

　9月22日に行われた東北楽天対北海道日本ハムの試合。

　2回裏に先頭の辰己涼介選手が四球で出塁し、無死1塁に。続く阿部寿樹選手が放った打球は遊撃へのゴロとなり、1塁走者は2塁でフォースアウト。二塁手は1塁に転送するも、一塁手・マルティネス選手が捕球しきれず。阿部選手の併殺打とマルティネス選手の失策が記録された。

　阿部選手が1塁に残り、1死1塁となったが、小郷裕哉選手は投手への力のないゴロに打ち取られてしまう。今度は「1-6-3」の併殺が完成し、NPB史上7度目の「1イニング2併殺打」となった。

　2022年には、負傷したギッテンス選手に代わり、カウント2-2から和田恋選手が代打で出場。高めの球を空振りしたが、和田選手には三振が記録されなかったというケースも。今シーズンはどんな珍記録が生まれるか。

文・高橋優奈

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