中村剛也、比嘉幹貴、和田毅…… プロ野球で活躍する40歳以上のベテラン選手たち

パ・リーグ インサイト

2024.1.22(月) 17:00

埼玉西武ライオンズ・中村剛也選手(左)オリックス・バファローズ・比嘉幹貴投手【写真:球団提供】
埼玉西武ライオンズ・中村剛也選手(左)オリックス・バファローズ・比嘉幹貴投手【写真:球団提供】

 若手選手たちの躍進が目覚ましい中、経験豊富なベテラン選手も存在感を示している。なかでも、40歳以上となると大きく数を減らし、2023シーズンは、セ・パ合わせて9選手のみだった。

 昨季は、8勝をマークした福岡ソフトバンク・和田毅投手や、チーム最多本塁打を放った埼玉西武・中村剛也選手などが、衰えを感じさせない成績をマークしている。

 今回は、チームの精神的支柱として大きな役割を果たしているパ・リーグの大ベテランたちを紹介。40歳以上の選手と、今年40歳の誕生日を迎える1984年生まれの選手を見ていこう。

NPB通算2000イニングに到達した鷹のレジェンド左腕

和田毅/1981年2月21日生まれ
【NPB通算成績】
326試合 158勝87敗 2073.1回 1883奪三振 防御率3.18 WHIP1.14


 初めに紹介するのは、パ・リーグ最年長の福岡ソフトバンク・和田投手。42歳を迎えパ・リーグ最年長となった昨季も8勝をマークし、主力として活躍した。

 自己最速に迫る147km/hを計測するなど、持ち味の直球はまだまだ健在。NPB通算2000イニングの大台も突破し、圧倒的な実績で先発陣をけん引した。かつて同僚だった小久保裕紀新監督を胴上げするべく、ベテラン本格左腕はまだまだ腕を振る。

幅広い役割を器用にこなす変則右腕

比嘉幹貴/1982年12月7日生まれ
【通算成績】
413試合 26勝11敗 93H3S 336回 285奪三振 防御率2.68 WHIP1.11


 オリックスの変則右腕・比嘉幹貴投手は、昨季31試合に登板して防御率2.25。セットアップからワンポイントまで幅広い役割を器用にこなした。

 今季42歳を迎える熟年のリリーバー。2021年から3年連続で30試合以上に登板、防御率も2点台以下と、安定した成績を残している。今季も大車輪の活躍を見せ、若手揃いのブルペン陣をけん引したい。

昨季はチーム最多の17本塁打 大台となる通算500本塁打へ

中村剛也/1983年8月15日生まれ
【通算成績】
2042試合 7960打席1771安打471本塁打1342打点824四球 打率.254 出塁率.339 OPS.848


 埼玉西武・中村選手は、昨季チームトップの本塁打数を記録した。

 40代を迎えたシーズンもクリーンナップを任され、まだまだ主力級の活躍を見せている。3、4月には20試合で打率.364、24安打7本塁打14打点という圧巻の成績で、月間MVPにも輝いた。

 現在、通算12位の471本塁打を放っており、プロ野球史上9人目となる通算500本塁打の大記録まであと29本。「おかわり君」の愛称で親しまれる大砲は、今季もアーチを量産できるか。

通算2000安打を達成したヒットメーカー

栗山巧/1983年9月3日生まれ
【通算成績】
2241試合 8885打席2120安打127本塁打902打点1025四球 打率.279 出塁率.367 OPS.756


 中村選手と同じく、今季プロ23年目を迎える埼玉西武の栗山巧選手。

 2023シーズン序盤は打撃不振も、中盤以降盛り返し、OPSと本塁打数ではチームの左打者でトップの成績。ここ2年は出場数が100試合を下回るも、確かな存在感を示している。

 通算2000安打も達成したヒットメーカー。要所で勝負強い打撃を披露し、屋台骨としてチームを支えている。

日米通算250セーブを達成! 守護神として3連覇にも貢献

平野佳寿/1984年3月8日生まれ
【NPB通算成績】
685試合 55勝76敗 155H242S 1103.2回 987奪三振 防御率2.94 WHIP1.14


 オリックス・平野佳寿投手は昨季、パ・リーグ初の日米通算250セーブを達成した。

 通算250セーブは過去に3名(岩瀬仁紀氏、佐々木主浩氏、高津臣吾氏)しか達成していない大記録。昨年は29セーブをマークし、名球会入りの条件を満たした。
 
 長きに渡りオリックスのクローザーとして活躍してきたベテラン。今季もフル回転で最終回を締めくくり、チームの4連覇に貢献したい。

2000奪三振、150勝を達成した東北楽天の先発右腕

岸孝之/1984年12月4日生まれ
【通算成績】
368試合 158勝109敗 2427.2回 2072奪三振 防御率3.07 WHIP1.10


 2024シーズンのオフに40歳の誕生日を迎える、東北楽天の岸孝之投手。昨季はチームトップの9勝を挙げた。

 4月16日の福岡ソフトバンク戦にて史上23人目となる通算2000奪三振を達成。さらに5月2日の千葉ロッテ戦では、史上51人目の通算150勝を記録。昨シーズン中に、2つの偉業を成し遂げた。

 今季は今江敏晃氏が新監督に就任し、則本昂大投手もクローザーへの配置転換が予定されている。東北が生んだチームのエースとして、新監督と共に優勝を成し遂げたい。

 現段階で39歳以上の選手は、ここまで紹介した6選手に加え、東京ヤクルト・石川雅規投手、青木宣親選手、中日・中島宏之選手、巨人・長野久義選手の10名のみ。

 チームにとって、若手の突き上げはもちろん重要だが、まとめ役として経験豊富なベテランの存在も必須。全盛期に比べると出場機会も限られているが、彼らの勝負どころでの一球、一打からに目を凝らしたい。

文・輿水佑一郎

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