【試合戦評】終盤に打線が繋がり連夜の逆転。息詰まる投手戦は埼玉西武・菊池投手の粘り勝ち

パ・リーグ インサイト

2017.5.26(金) 00:00

楽天と埼玉西武の3連戦初戦。楽天の先発は森投手。4月6日の福岡ソフトバンク戦に先発してチームの勝利に貢献したが、その後は中継ぎを務め、今日が今季2度目の先発登板となる。首位をひた走るチームの勢いに乗って、自らのポテンシャルも発揮したい。

対する埼玉西武の先発はエース・菊池投手。現在、防御率はパ・リーグトップの1.24。前回登板では8回2失点と好投したものの、惜しくも黒星を喫してしまった。埼玉西武打線は、昨夜の北海道日本ハム戦で驚異的な粘りを見せている。今日も投打を噛み合わせて、大事なカード頭をものにしたい。

初回、森投手と菊池投手は、ともに相手打線を3者凡退で抑え込む。さらに、2回の攻撃も危なげなく3人で終わらせ、両投手は2イニングス連続の3者凡退。その後も、走者こそ出すものの要所を締めて得点を与えず、両チームのスコアボードには0が刻まれていく。

試合が動いたのは4回裏。先頭のウィーラー選手が安打で出塁し、1死から5番・銀次選手が粘って四球をもぎ取る。続く今江選手はゴロに打ち取られるが、その間に走者が進塁して、2死1,3塁の場面。7番・松井稼選手が、三遊間を抜ける先制適時打。「追い込まれていたので、いつも以上にコンパクトにいきました。森が頑張っているからね」と語る大ベテランの一打でこう着状態を打破した楽天が、菊池投手から貴重な先制点を奪う。

しかし、以降はまた両左腕による白熱した投手戦が繰り広げられ、再び試合が動いたのは、終盤の8回表。埼玉西武打線が、昨夜の逆転勝利を彷彿とさせる粘りを見せる。

先頭の木村文選手が四球で出塁し、9番・炭谷選手が犠打を決めて1死2塁とすると、1番・秋山選手が俊足を生かした内野安打で1死1,3塁と好機を広げる。そして2番・源田選手が、投前への同点打。続く浅村選手も低めのボールをうまく拾って適時二塁打とし、連打で2点を奪った埼玉西武が勝ち越しに成功する。さらに2死から5番・メヒア選手が敬遠を受けて2死1,2塁となると、代打・栗山選手が初球を捉えて2点適時二塁打。ここまで無得点に抑えられていた埼玉西武が一挙5得点を奪ってスコアを5対1とし、終盤で試合をひっくり返す。

埼玉西武の4点リードで迎えた9回裏のマウンドに上がったのは、守護神・増田投手。走者を出しながらも後続を絶って楽天の反撃を抑え込み、試合は5対1で埼玉西武が勝利した。先発した菊池投手は、8回を投げて被安打4、奪三振9、与四球2、失点1という、流石の投球内容。7回まではなかなか援護に恵まれなかったものの、雨の中のエースの力投に、打線が見事に応えた。

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