DH制で打席に立たないパの投手、打つのは交流戦の9試合だけ
北海道日本ハムの上原健太は、18日の広島戦に先発、5回3被安打自責点1の好投で今季初勝利、通算2勝目を挙げた。この試合で上原はプロ初本塁打も打っている。
上原は5回、先頭打者として打席に立ち、広島の先発福井優也から本塁打。この時点で北海道日本ハムは3-1とリードしていたが、これを3点差に広げる貴重な一発だった。
上原がプロ入りしてから打席に立ったのはこの試合が始めて。第1打席では三振し、2打席目にプロ初安打となる本塁打を打った。上原はファームでも31試合に出場しているが、一度も打席に立っていない。
パ・リーグは普段はDH制があるため、投手が打席に立つことはほとんどない。投手がバットを握る機会は、交流戦のセ・リーグ主催試合、9試合に限られる。その限られた試合でホームランを打つのは極めてレアなケースだ。交流戦でパ・リーグの投手が本塁打を打ったのは今回の例も含め7例目となる。
2005年5月11日 JP※(オ)東京ドーム・巨人戦 内海哲也から
2005年5月21日 岩本勉(日)東京ドーム・巨人戦 野間口貴彦から
2006年6月9日 松坂大輔(西) 甲子園・阪神戦 ダーウィンから
2008年5月28日 ガトームソン(ソ)新大分球場・横浜戦 三浦大輔から
2008年5月29日 大隣憲司(ソ)北九州市民球場・横浜戦 小林太志から
2011年6月15日 フィガロ(オ)横浜スタジアム・横浜戦 加賀繁から
2018年6月18日 上原健太(日)マツダスタジアム・広島戦 福井優也から
※JPはジェレミー・パウエル
上原はオリックスのフィガロ以来7年ぶりの一発。日本ハムでは岩本勉に続く2人目となる。
セに交流戦で本塁打を打った投手はゼロ、打撃成績はパの投手と大差なし
セ・リーグで、交流戦で本塁打を打った投手はいない。日ごろ打席に縁がないはずのパの投手だけが本塁打を打っている。このあたりにも、パの優勢の要因があるのかもしれない。
今季の両リーグ投手のチーム打撃成績
巨人 104打数13安打1本3点 打率.125
広島 100打数12安打0本9点 打率.120
阪神 94打数9安打1本4点 打率.096
中日 107打数10安打0本1点 打率.093
横浜DeNA 102打数8安打0本1点 打率.078
東京ヤクルト 94打数7安打0本2点 打率074
セ・リーグ 601打数59安打2本20点 打率.098
北海道日本ハム 19打数4安打1本1点 打率.211
千葉ロッテ 16打数2安打0本0点 打率.125
福岡ソフトバンク 17打数2安打0本0点 打率.118
オリックス 16打数1安打0本0点 打率.063
楽天 16打数1安打0本1点 打率.063
埼玉西武 22打数0安打0本0点 打率.000
パ・リーグ 106打数10安打1本2点 打率.094
打席に立つ機会がはるかに多いセの投手の打率は、パの投手とほとんど変わらない。セの各投手は、打席に立っても安全パイでアウトを献上している印象がある。
交流戦のみならず、ペナントレースを面白くするためにも、セの投手にバッティングでの奮起に期待したい。
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