横尾が値千金6号決勝弾「完ぺきに捉えた」
北海道日本ハム 2-1 東京ヤクルト(16日・札幌ドーム)
北海道日本ハムの横尾俊建内野手が16日の東京ヤクルト戦(札幌ドーム)で値千金の決勝6号ソロを放った。チームは2-1で交流戦首位の東京ヤクルトに連勝した。
1-1の同点で迎えた8回、左腕の中尾が投じた143キロ直球を自慢のフルスイングで捉えた。打球はバックスクリーン左に飛び込む決勝ソロ。ベンチで手荒い祝福を受けながら恒例のおにぎりを握るポーズを決めた横尾は「完ぺきに捉えたので行ってくれるかなと思いました。いい集中力で打席に入ることができました」と自画自賛した。
前日のミスを吹き飛ばした。レアードに代わって9回に三塁の守備に就いた前日の東京ヤクルト戦。平凡な三ゴロにバウンドを合わせようと前に出たときに、突っ伏すように転倒した(記録は内野安打)。「昨日みたいな経験はしたことがなかったですし、それがあったから、今日試合前にいい準備ができました。全て悪い方に捉えず、これからの経験としてできればいいかなと思います」とミスを引きずらない精神的な強さを持っている。
2年目の昨季終盤に7本塁打を放ってプチブレイク。今季開幕戦では「2番・二塁」に抜てきされたが、レギュラー奪取は叶わず、4月下旬から2週間ほどファーム暮らしも味わった。決して多くはないチャンスを生かすため、今意識しているのは1球の大切さだ。
栗山監督も高評価「こちらも待ち望んでいた」
「自分のバッティングをどうやったら、監督が使うかを常に考えて打席に立っています。1球を絶対に無駄にしないようにしています」と言う。とにかく目の前のチャンスに食らいつく覚悟だ。
好調なチームメートたちに引っ張られている。「ピッチャーの人たちが頑張っているし、打線もつながりがあってすごくいい流れ。ベンチにいてもいい意味で楽しいですし、点が入るんじゃないかという雰囲気がある。この雰囲気に自分も乗っていけるように頑張っていけたらなと思います」と乗り遅れないようについていく。
栗山英樹監督は「一振りで勝たせられるバッター、それが横尾の特徴。本人も打ちたかったと思うし、こちらも待ち望んでいた。これまで苦しんでいたが、前に進むと思う」と目を細めた。
3連勝の原動力になった打線がつながらなければ、今度は伏兵が勝負所の一発で試合を決める。4つに伸ばした連勝は、まだまだ止まりそうにない気配になってきた。
記事提供: