同点の3回に値千金のライト前タイムリー
千葉ロッテ角中勝也外野手が、さすがの打撃を見せた。本拠地ZOZOマリンで、6-1と圧勝した13日の横浜DeNA戦。投げてはリリーフから転向の2年目の有吉優樹が先発2勝目を挙げ、打線も先制、中押し、ダメ押しと理想的に得点を重ねたが、勝負所を知っていたのは角中だった。
初回、中村奨吾の右中間二塁打で先制したが、直後の2回に佐野恵太に3号ソロを許し、追いつかれた。そして3回、中村の打球を捌いた三塁・宮崎が一塁へ悪送球し、千葉ロッテは2死二塁と勝ち越しチャンスをつかんだ。ここで打席に向かったのが角中だ。
「この打席が今日のポイントになると思った、直感で『ここが勝負』と必死でいった。打てなかったら、流れが行ってしまうと思った」
フォークで簡単にカウント0-2と追い込まれたが、胸元に来た3球目148キロのツーシームを、腕を目一杯畳みながら身体の回転でライト前に運んだ。「(胸元に速い球が来ると)予想できた分、対応できた」と、首位打者2度の技術を発揮してみせた。
第12胸椎圧迫骨折で戦列を離れていたが、5月11日に1軍復帰。再び4番に座って1か月余り。「自分が振りたい球にまだバットが(自然に)出ない」と言うが、打率は.337で、交流戦に限れば打率.438と首位打者だ。それでも角中は「何ももらえるわけではないし、それよりチームの順位、上が落ちてきた時にしっかり勝てるように」と先を見据える。
この日の勝利でチームは勝率を5割に戻した。頼れる4番のバットで、まずはAクラス入りへ貯金を増やしたい。
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