千葉ロッテ・山口航輝、シーズン30本塁打への挑戦「まずはレギュラーを」

パ・リーグ インサイト 岩下雄太

千葉ロッテマリーンズ・山口航輝選手【撮影:岩下雄太】
千葉ロッテマリーンズ・山口航輝選手【撮影:岩下雄太】

足の使い方を変更

 千葉ロッテの山口航輝選手は、今季目標に掲げる“30本塁打”を達成するため、春季キャンプでは連日バットを振り込んだ。

 昨年はチームトップの16本塁打を放ったが、投手によってタイミングの取り方を変えたり、シーズン最終盤には「力を抜くために楽な位置で構えるようにしました」と、肘の位置を低くしたフォームで打っていた。

 年が明けて春季キャンプでの山口選手の打撃フォームを見ると、下半身の使い方が変わっているように見えた。

「足の使い方は変えました」

 石垣島春季キャンプ第2クール初日の取材で山口選手は、新しい打撃フォームについて「もっと詰めていかないといけない部分がたくさんある。いい時と悪い時がまだまだある。まだまだかなと思います」と試行錯誤している。

 石垣島の春季キャンプでは、新しい打撃フォームを自分のモノにしようと、全体練習後に連日のように打ち込む姿があった。

「(全体練習が)終わってもしっかり打つ。このキャンプも意識しているので、全体終わってからも自分の時間が今年は多い。そう言った面で自分の時間を取れているかなと思います」

 昨年は1日の始まりと終わりにバッティングすることを掲げ、1年間やり通し、それが習慣となった。

30本塁打を放つための挑戦

 山口選手は昨年10月の取材でシーズン30本塁打を放つために必要なことについて「甘いボールを1球で仕留めることだと思います」と挙げていた。

 新しい打撃フォームに挑戦しているのは、甘い球を一発で仕留めるためなのだろうかーー。

「そうですね、甘い球は1球で仕留めないとダメだと思いますし、練習でも結構いいところと悪いところがはっきり出ている。今年から新しいことに取り組んでいるので仕方がない部分もあるかもしれないですけど、実戦も始まるので詰めていかないといけないと思います」

 現時点(2月13日時点)で実戦での本塁打は出ていないが、2月11日に行われた楽天モンキーズとの国際交流戦の第1打席に早速ライト前に安打を放っている。

体重は100キロ

 体も大きくし、体重は100キロになった。

 かつて体を大きくした時に、動きにくさがあると話していたが、「動きながらこういう体になったので、しっかりと当たれば飛ぶかなと思いますね」と、体重を増やしたことによる影響は特に出ていない様子。

 そして、体を大きくしたメリットについて「打球が当たれば飛ぶから」と明かした。体重を増やした理由からも、本塁打へのこだわりが垣間見える。

 昨季はチームトップの16本塁打を放ち、今季はレギュラーとして、シーズン通した活躍が期待される。

「まずはレギュラーを獲らないといけないと思います。試合に出ないと30本という数字はないと思うので、開幕から最後まで出られるように準備していきたいと思います」

 ZOZOマリンスタジアム移転後、日本人選手のシーズン最多本塁打は初芝清氏の25本塁打(1995年・1998年)で、山口選手がシーズン30本塁打を放てば、球団初の快挙となる。今季は何本もアーチを描き、チームに勝利に繋がる一発を数多く放ってほしい。そのためにも、バットを振り込み、新しい取り組みを1日も早く自分のモノにしたいところだ。

打撃練習を行う山口航輝選手【撮影:岩下雄太】
打撃練習を行う山口航輝選手【撮影:岩下雄太】

取材・文 岩下雄太

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パ・リーグ インサイト 岩下雄太

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