2023年、いよいよ北海道日本ハムの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」が開業を迎える。同時に、2022年は北海道へ移転した2004年から19年間本拠地としていた札幌ドームのラストイヤーとなった。

　そこで今回は、「パーソル パ・リーグTV」でライブ配信が始まった2012年からの11年間、札幌ドームで生まれたファイターズの名シーンを動画とともにプレイバック。2018年・2019年の名場面をお届けする。

2018年のファイターズ

　栗山体制7年目を迎えた2018年。前年から大谷翔平選手などといった主力選手が多く抜け、苦しい戦いが予想された。しかし中田翔選手、近藤健介選手といった主力に加え、初の規定投球回到達を達成した上沢直之投手、19セーブを記録した石川直也投手といった新戦力の活躍もあり、2年ぶりのクライマックスシリーズ進出を果たした。

清宮幸太郎がプロ初打席で二塁打を放つ！
　5月2日の東北楽天戦。2017年ドラフトで7球団競合の末に入団した清宮幸太郎選手が、6番指名打者でプロ初出場。2回裏、2死後プロ初打席に立つと初スイングでフェンス直撃の二塁打を放ち、鮮烈なデビューを飾った。その後清宮選手は5月9日のオリックス戦で初本塁打を放つなど、この年7本塁打を記録した。

「サイレントK」石井裕也が現役最後の登板
　9月30日の埼玉西武戦。ドラゴンズ、ベイスターズ、ファイターズで14年間活躍した石井裕也投手の現役最後の登板が行われた。石井投手は先天性の難聴を乗り越え、三振を奪う姿から「サイレントK」と呼ばれた。社会人時代の同僚・鶴岡慎也選手とバッテリーを組み、打席には高校の後輩である秋山翔吾選手。最後は秋山選手を左飛に打ち取り、現役生活に幕を閉じた。

矢野謙次・最終打席は左安打！
　10月10日の千葉ロッテ戦。プロ17年目の矢野謙次選手の引退試合が行われた。矢野選手は2015年途中に矢貫俊之投手、北篤選手とのトレードで須永英輝投手とともに巨人から北海道日本ハムに移籍。移籍後は主に代打として活躍し、初のお立ち台で「ファイターズ最高！」と叫び、ファンの心をつかんだ。そしてこの試合でも、7回裏2死1塁の場面で代打として登場。7球目を捉え左安打を放ち、有終の美を飾った。

2019年のファイターズ

　2019年は、エースとしてチームを引っ張った有原航平投手が15勝を挙げて最多勝を獲得。救援陣では宮西尚生投手が2年連続となる最優秀中継ぎのタイトルを手にした。チームとしても、7月終了時点では首位と0.5ゲーム差の2位と優勝争いを繰り広げていたが、8月に失速。65勝73敗5分の5位に終わり、2年連続となるクライマックスシリーズ進出とはならなかった。

杉谷拳士が左右両打席から2打席連発！
　5月23日の東北楽天戦。5回裏に迎えた第3打席、右打席に入った杉谷拳士選手は、左翼席へ今季初本塁打を放つ。右投手と相対した第4打席では、左打席から右翼スタンドへ一発。パ・リーグ史上15人、35度目、チームとしては2007年のセギノール氏以来となる左右両打席本塁打を達成した。杉谷選手はこの年、前年を上回る83試合に出場するなど、シーズンを通しても活躍を見せた。

ドラフト1位ルーキー・吉田輝星がプロ初登板初先発
　6月12日の広島戦では、吉田輝星投手がプロ初登板初先発に挑んだ。ファンの期待を一身に背負ってマウンドへと上がったドラフト1位ルーキーは、代名詞とも言えるノビのある直球を武器に、5回4安打1失点と粘投。1点リードで後を託されたリリーフ陣も奮闘してロースコアのゲームを制し、見事プロ初白星をつかみ取った。

大声援に応えた大ベテラン・田中賢介のラストゲーム
　9月27日のオリックス戦。この試合が、田中賢介選手の20年にわたるプロ野球生活の締めくくりとなった。「2番・指名打者」でスタメン出場すると、ドーム中から響く「賢介」コールに背中を押されるようにして、2安打1打点をマーク。最終回には、2006年から5年連続でゴールデングラブ賞を獲得した二塁手の守備にもつき、雄姿を披露した。

関連リンク

・2012・2013年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・2014・2015年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・2016・2017年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・先発陣が奮闘。中継ぎに新たな星も【北海道日本ハム2022シーズンレビュー：投手編】
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