2023年、いよいよ北海道日本ハムの新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」が開業を迎える。同時に、2022年は北海道へ移転した2004年から19年間本拠地としていた札幌ドームのラストイヤーとなった。
そこで今回は、「パーソル パ・リーグTV」でライブ配信が始まった2012年からの11年間、札幌ドームで生まれたファイターズの名シーンを動画とともにプレイバック。2016年・2017年の名場面をお届けする。
2016年のファイターズ
2016年は、6月24日の段階で首位・福岡ソフトバンクに11.5ゲーム差をつけられたものの、球団記録となる15連勝など猛追を見せ、4年ぶりのリーグ優勝、10年ぶりの日本一を達成した。大谷翔平選手は投手として10勝4敗、防御率1.86、打者として打率.322、22本塁打でチームをけん引。他にも西川遥輝選手が打率.314、41盗塁とリードオフマンとして結果を残し、レアード選手が39本塁打で本塁打王に輝くなど、数多くの選手の活躍で歴史的な大逆転優勝を成し遂げた。
田中賢介・レアードの劇的ホームランで球団タイの14連勝!
13連勝で迎えた7月10日の千葉ロッテ戦。5点を追いかける展開となったが7回裏、岡大海選手の2ランなどで4点を返す。そして1点ビハインドで迎えた9回裏2死、田中賢介選手の打球はライトスタンドに飛び込み同点に追いつく。さらに12回裏、先頭のレアード選手がサヨナラアーチを放ち、大逆転勝利を収めた。これで球団タイ記録となる14連勝に加え、北海道移転後ホーム主催試合500勝を達成。次の試合も勝利し、チーム記録を更新した。
通算82勝の技巧派左腕・武田勝が現役引退
9月28日に優勝を決めた北海道日本ハム。そしてレギュラーシーズン最終戦となる9月30日の千葉ロッテ戦では、通算82勝を記録した左のエース・武田勝投手の引退試合が行われた。武田投手は初回、先頭を空振り三振に打ち取り11年の現役生活を終えた。試合は3対1で勝利し、試合後のインタビューでは、2013年に北海道上ノ国町を訪れた際に目をつけ、「お立ち台で演奏する」と宣言したオカリナを披露するなど最後まで盛り上げた。
大谷翔平が165キロを記録! 逆転勝ちで4年ぶり日本シリーズ進出
10月16日の福岡ソフトバンクとのCS・ファイナルステージ第5戦。4点を追う打線は2回裏、3回裏に1点ずつ返すと、4回裏に岡大海選手の2点適時二塁打と中島卓也選手のスクイズで逆転に成功。そして9回表、指名打者として出場していた大谷翔平選手が抑えとしてマウンドに上がった。1死後の初球、当時NPB最速となる165キロを記録。結局3者凡退に打ち取り、チームは4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。
2017年のファイターズ
リーグ連覇を狙った2017年は、Aクラス争いに絡むこともなく5位と言う成績に。その中でも、近藤健介選手が鮮烈なインパクトを残した。開幕から安打を量産すると、50試合に到達しても4割を超える打率を維持。シーズン途中の故障で規定打席には届かずも、231打席で記録した打率.413という数字は驚異的で、プロ野球史上初となる「打率4割」の偉業達成を予感させた。
上沢直之が784日ぶり本拠地勝利!
7月9日の福岡ソフトバンク戦。この年5試合目の先発登板となった上沢直之投手は、レアード選手や同期入団の松本剛選手の好守にも助けられて7回無失点と好投。けがの影響もあって一軍登板なしに終わった2016年を経て、784日ぶりに本拠地で勝利を挙げた。シーズンを通しては15試合で防御率3.44という成績を残しており、2桁勝利を挙げた2018年の飛躍へのきっかけをつかむ一年だった。
飯山裕志がラストプレーで勝利を決める
10月3日のオリックス戦では、飯山裕志選手の引退試合が行われた。ファイターズ一筋で20年を過ごしてきた守備の名手は、試合途中から遊撃手のポジションにつく。田中賢介選手との鉄壁の二遊間で、俊足の宗佑磨選手を相手に併殺を完成させた。さらに、5点リードで迎えた9回表2死の場面、打球は飯山選手のもとへ。自らのプレーで最後のアウトを取り、勝利で現役生活に幕を下ろした。
関連リンク
・2012・2013年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・2014・2015年 ファイターズ札幌ドーム名場面
・先発陣が奮闘。中継ぎに新たな星も【北海道日本ハム2022シーズンレビュー:投手編】
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