毎年、現役引退を決断する選手たちがいる中、引退セレモニーや引退試合を開催できる選手は数名。そんな選手たちを支えた家族や、応援するファンへ最後の雄姿を見せる場所を――。スカパー!の主催の元、12月19日、ベルーナドームで「PERSOL THE LAST GAME 2022」が行われました。
今回参加したのは、31名の選手たち。「EAST HOPES」と「WEST DREAMS」に分かれ、試合を行います。スタンドには多くのファンが集まり、選手それぞれのユニフォームやタオル、手作りのボートも掲げられていました。
元パ・リーグ戦士たちも躍動。ファンや家族の前で“最後の雄姿”
「EAST HOPES」の先発マウンドに上がったのは、佐野泰雄投手(元埼玉西武)。声出しエリアからの熱いファンの声援も届いたのか、2回パーフェクトの好投。続く3回表からは継投に入り、進藤拓也投手(元横浜DeNA)やオリックスでもプレーした鈴木優投手(元巨人)がつなぎます。
試合が動いたのは2回裏。先頭の田城飛翔選手(元オリックス)が安打で出塁。1死3塁として、難波侑平選手(元北海道日本ハム)が先制のタイムリーを放ちます。さらに田代将太郎選手、熊代聖人選手、斉藤彰吾選手と埼玉西武で同世代のチームメイトだった3選手にも連続タイムリーが生まれ、一挙5点を挙げました。
「WEST DREAMS」も海老原一佳選手(元北海道日本ハム)のタイムリー、伊藤隼太選手(元阪神)のホームランで得点。大嶺祐太投手(元千葉ロッテ)や松田遼馬投手(元福岡ソフトバンク)も好投したほか、特別ルールで行われた9回裏には大引啓次選手(元東京ヤクルト)が3者凡退に抑えました。
現役生活に別れを告げた選手たちは、次なるステージへ
試合後にはセレモニーが行われ、記念品や花束の贈呈のほか、選手を応援するファンからのメッセージも放映されました。最後に古木克明選手(元オリックス)が選手を代表してあいさつ。「我々は今後また新たなステージで活躍し、別の姿で登場したいと思います」と次なるステップでの活躍を誓いました。
今後の進路は球団職員、会社員、飲食店の経営などさまざま。それぞれの道へと歩む選手たちは、晴れ晴れとした表情で“引退試合”を終えました。
取材・文 丹羽海凪
※各選手のチーム名はNPB最終所属チーム
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