大谷不在の影響は投打だけで収まらず!?「どのチームも対処したことがない波及効果に」
エンゼルスの大谷翔平投手が、グレード2の右肘内側側副靱帯損傷で8日(日本時間9日)に故障者リスト(DL)入りした。7日(同8日)に多血小板血漿(PRP)注射と幹細胞注射を受けた二刀流右腕は、3週間後に再検査を受け、その後の治療方針を決定する見込みだ。エンゼルスにとっては大きな痛手で、米メディアは先発ローテーション、打線、そしてマーケティングにも大きな影響があると分析している。
大谷の離脱について特集を組んだのは、米メディア「ジ・アスレチック」。記事の中で「オオタニの離脱により、他のどのチームも対処したことがない波及効果にエンゼルスは対処しなければならないかもしれない。ローテーション、ラインアップ、マーケティングに影響するからである」と伝えている。
二刀流右腕は開幕から投打でセンセーショナルな活躍を続け、今季のメジャーの話題の中心となっていた。
「エンゼルスはオオタニのおかげで、地元だけでなく、全国的、国際的に注目を集めるようになった。23歳のスターが次に何をするのかに注目が集まった。オレンジ・カウンティ以外から、なかなか称賛を受けることができなかったチームにとって、このような関心を集める手段は他に代わりがきかない」
エンゼルスにはスーパースターのマイク・トラウト、そして今季史上32人目の3000安打を記録したアルバート・プホルスという大物がいるものの、“唯一無二“の道を進む大谷の存在は大きなものだった。だからこそ、マーケティングに大きな影響があるというのだ。
復帰への道は…「このようなユニークな選手には、選択肢が多くある」
さらに、先発陣については、大谷のために6人制ローテを敷いているエンゼルスが5人制に戻す可能性があるものの、エプラーGMが躊躇していると記事では指摘。エンゼル投手陣には怪我人が続出しており、ダメージが大きいことは確か。エプラーGMが「日々対処する」と話したことにも触れている。
打線はどうか。大谷の離脱で、今季は主に一塁を守っていたプホルスのDHでの出場が増えることが確実。記事ではそのことにも言及した上で、エンゼルスが昨年獲得したキューバ出身の一塁手フェルナンデスを8日(同9日)に昇格させたことにも言及している。これまで主に控えだったバルブエナ、マルテの活躍も必要となってくる。
もっとも、こちらについては、大谷が二刀流であることが負傷後にプラスに働く可能性もある。エプラーGMはすでに否定的な考えを示しているが、投手として登板できなくても打者として復帰し、残りの試合で出場することは可能だという見方を多くの米メディアが示している。
「ジ・アスレチック」でも「オオタニが手術を受ける場合、理論上は来季の終わりにまた投げることができる。もう1つの可能性は、より低い可能性であるが、エンゼルスが今季の残りでオオタニを打者としてのみ使うことである。このようなユニークな選手には、選択肢が多くある」と指摘。最後は手術とならないことを願う一文で締めくくられている。
マイク・ソーシア監督は「重要な選手を2名失うようなこと」とショックを隠せなかった。また、米全国紙「USAトゥデー」電子版の名物コラムニスト、ボブ・ナイチンゲール記者も大谷の負傷を伝える記事で「エンゼルスだけの痛手じゃない。球界全体の痛手だ」と綴るなど、衝撃はメジャー全体に広がっている。
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