日本シリーズ優勝にオリックスファンを公言する有名人の影響など、ファンの急増を感じさせるオリックス・バファローズ。オフィシャルファンクラブ「BsCLUB」も2022年度の会員数は前年比130％だったという。

　チームはパ・リーグ連覇＆26年ぶりの日本一を達成。感動的なシーズンを終えた今、さらなるファン層拡大が見込まれるなか「ほぼ同じ130％を目指して、ファンの方に入会していただけたらなと思っています」と目標を掲げるのは、BsCLUBを担当するオリックス野球クラブ株式会社事業推進部の阿部優輝さん。現在会員募集中の2023年度BsCLUBについて話を聞いた。

地元企業と開発した正真正銘の大阪の味

　リュックか宮崎牛のどちらかをお選びくださいーー
昨秋、ファンクラブグッズがすき焼き用の「宮崎牛モモスライス500g」という球界初の試みで驚かせたオリックス。その宮崎牛は毎年人気のリュックとほぼ同数が会員に選ばれたそう。「おいしそうに召し上がっていただいているすき焼きの写真がたくさんSNSに上がっていました」と好評を受け、2年連続でエクストラプレミアムメンバー・プラチナ・ゴールド会員のお届けグッズに宮崎牛がラインナップ入り。

　前年のすき焼き肉からハンバーグやローストビーフへの変更案も上がるなか「やっぱりお肉といったら焼肉。1種類より2種類のお肉を食べていただくのが喜んでもらえるのでは」と、2023年度は焼肉用の宮崎牛「オリジナルたれ付！　宮崎牛肩ロース・ウデ焼肉（各200g、計400g）」がファンクラブグッズとなった。

　さて、気になるのは「オリジナルたれ付！」の文言。「最後までおいしいなと感じていただいてこそ、ファンクラブの入会グッズ。それならば焼肉のたれも自社で開発してみてもいいかな」と、なんと球団スポンサーで昭和20年創業の老舗〈赤丸食堂〉と、大阪唯一の醤油の醸造メーカー・大醤株式会社、そして球団の3社共同で宮崎牛に合う焼肉のたれを開発したのだ。

　今年6月の企画発案から約3カ月かけて完成した一品、その名も「いぶし銀」。「野球で例えるならお肉がクリーンアップで、たれは下位打線から上位打線につなぐイメージ」とパッケージにはバントする打者のシルエット。

　気になる味は「醤油の味がしっかりしながらも、たれがあまり主張しないあっさりした味でできあがっていましたね。ごはんがかなり進みます」。大阪府が府産の一次品や加工品だけに与える認証制度「大阪産（おおさかもん）」にも承認された正真正銘の地産のたれを、キャンプ地・宮崎市の牛焼肉とともにご賞味あれ。

NEW ERAコラボが初登場　ジュニア会員はフリーパスの出血大サービス

　取材時点で宮崎牛をしのぐ人気だったのが〈NEW ERA〉とBsCLUBが初めてタッグを組んだ「B×NEW ERA オリジナルコラボリュック」。内側にPC専用コンパートメント、外側は500mlペットボトルや折りたたみ傘などが入るサイドポケット付で機能性もこだわった。

　レギュラー・ジュニア会員が選べる「オリジナルトートバッグ」は、会員アンケートの結果を参考に登場。タオルやデジカメなど応援グッズ一式がすっぽり入るサイズ感で、会員証やスマホを収納できる内ポケット付き。コットン素材でシンプルなデザインは性別年代問わず使いやすそう。

　各会員コースのサービスも前年度との変化があった。年会費10万円を超えるエクストラプレミアムメンバーは、これまで抽選により会員数を限定していたが「入会するか検討する時間がほしい」といった意見を受け、2023年度は抽選制を廃止。「エクストラプレミアムメンバーフルコース」にリニューアルし、2023年2月21日（火）まで申し込むことができる（入会受付期間であっても受付を終了する場合あり）。

　また「シーズンシートを購入いただいてオプションでファンクラブに入れると、お客様にとっても選びやすく、球団にとってもサービス向上につながるのでは」とシーズンシート購入者を対象とした「エクストラプレミアムメンバーシーズンシートコース」（年会費65,000円、税込・送料込）を新設した。

　2023年4月2日時点で中学生以下ならば入会できる「ジュニア会員」では「ジュニアフリーパス」が2年ぶりに復活。これはオリックス主催パ・リーグ公式戦1試合につき1会員1枚、京セラドーム大阪の上段C指定席およびほっともっとフィールド神戸の2階C指定席に招待されるというもの。つまり、子どもは年会費1,500円で来季約60試合を球場全体が見渡せる席で無料観戦できるのだ。「保護者の方の分は同じ席種を会員価格でチケットを買っていただけるので、ファミリーできていただくのもいいかなと思います」と席種にこだわりがなければ、家族でかなりお得にパ・リーグを球場で楽しめるだろう。

　ここまでBsCLUB有料会員のサービスを取り上げたが、記事後編では無料会員でも楽しめる新コンテンツ「バファロッピン」に注目する。

　BsCLUB入会方法や年会費など詳細は球団公式サイトから。

◇オリックス・バファローズ公式サイト　BsCLUB特設ページ
https://www.buffaloes.co.jp/fanclub/

取材と文：菊地綾子
写真：球団提供

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